【海外インターンシップ】ワーキングホリデーやアルバイトとの違いとは?
就職活動の一環として注目を集めるインターンシップですが、原則【無給】でできる経験も人によってさまざまです。そんな話を聞くと、「せっかく働くならお給料をもらうことのできるアルバイトの方がいいのでは?」と考えられる方もいらっしゃると思います。
今回は筆者自身の経験も含め、インターンシップとアルバイトとの違いを説明したいと思います。
海外インターンシップとアルバイトの違いはズバリ〇〇!
海外インターンシップとワーキングホリデーの違いとは?
まとめ-アルバイトとインターン、選ぶべきは?
海外インターンシップとアルバイトの違いはズバリ〇〇!
海外インターンシップとアルバイトの違いはズバリ「目的」です。
海外インターンシップの主な目的は、「経験」、アルバイトの主な目的は「お金」です。
皆さんはアルバイトの求人を見るとき何を重要視しますか?
仕事内容でしょうか?働く時間帯でしょうか?
当然それらも確認すべき事項でしょう。ただ、学生という本分があるにも関わらず、わざわざアルバイトするのは、お金が欲しいからです。もちろん、仕事内容や働く時間帯なども重要なポイントです。ただ、大学生である以上、本当にやりたい仕事は大学できちんと勉強し、しかるべき結果を出し就職しなければ携わることはできません。また、日中は勉強しているわけで、時間帯も夜間の仕事になるのはやむを得ないことでした。
だから、私がアルバイトの求人内容で最初に見たのは「時給」でした。
社会福祉関係の勉強をしていた私は勉強と実習と、それなりに忙しい日々を送っていました。その合間を縫ってのアルバイトともなると、楽だけど1時間で800円しか稼げないバイトではなく、多少厳しくても1,200円稼げる仕事の方がよかったのです。
ただ、「経験」を重視したアルバイトもありました。
グループホームと呼ばれる認知症対応型共同生活介護施設での夜勤バイトです。夜勤なのにも関わらず、時給は1,000円。夜の10時から朝の7時までたった1人で当時7~8人の認知症 高齢者を看る仕事でした。夜勤なので、大半の方がお休みになっている…と思いきや、徘徊する方もいれば、突然妄想にかられて怒ったり怒鳴ったりしながら起き上がってくる方もいらっしゃいます。そういった利用者さんに対応しつつ、朝と昼の食事を作り、洗濯物を干し、施設中の掃除をしてまわります。そしてその間並行して定期的に利用者さんの部屋を周りオムツ交換や体位交換を行います。
普段、居酒屋や結婚式場でアルバイトし、22時を過ぎての時給は1,200円から1,400円程度で働いていた私にとって、決して割りの良い仕事ではありませんでした。しかし、当時まだ学生で、設備の整った大手介護施設や病院での実習経験しかなかった私にとって、そこでのアルバイトは、地元に根付いた介護施設の実状を知る非常によい機会になりした。教科書で学んだ法律や制度が実際の現場で機能しているのかしていないのか、突如導入された制度が現場にもたらした影響はどのようなものがあるのか…… グループホームでのアルバイトは、これらを知る貴重な機会になったのです。
大学での日々の勉強にも非常に大きな影響を及ぼしました。
実際の経験を通じて認知症 高齢者がどのような制度や施設を利用しているのか、認知症 高齢者を抱える家族がどのような悩みや問題を抱えているのか目の当たりにすることで、日々の勉強の重要性をより感じることができたし、知識は持っているだけではだめで、身に付けた知識や情報をいかに使ってクライアントを援助していくのかを考えられるようになりました。
高い給与を支払う介護施設や病院でのアルバイトであれば、1,000円よりは高い給与が支払われたでしょう。しかし経験もない学生は雇ってもらうことすらできません。アルバイトであっても「給与よりも経験」と思えば、お給料は破格の値段になることもあり得るのです。スキルや経験のある人材の場合、そんな選択をする必要はありません。しかし、スキルも経験もない人材にとっては高い給与を支払ってでも得たい人財になるために、破格の給与、時に無給で経験を買うことも必要だということです。
これを突き詰めたのがインターンシップです。
私の介護施設での仕事は、あくまでアルバイトで、少ないながらに給与が支払われました。ただし、1人で働き、自ら気づきや学びを得ることはあっても、教えてもらったり仕事を見せてもらったりできる機会はほとんどありませんでした。それができるのが「インターンシップ」です。
実社会の中で活躍する人々が、自らが必死になって会得した知識や技術、経験を自らの仕事を持って教えてもらえる場、それがインターンシップなのです。インターンシップのスーパーバイザーになる人からしてみれば、見返りもなく自らが必死に会得した知識や技術、経験を、自らの労力を割いて教えるわけです。インターンシップがバイトと違い【無給】な理由はこれでおわかりいただけると思います。
海外インターンシップとワーキングホリデーの違いとは?
海外インターンシップとは留学プログラムの名前、ワーキングホリデーとはビザ(査証)の種類のことを指します。
つまり、海外インターンシップとワーキングホリデーは比べるものではありません。
ワーキングホリデービザとは、18歳から30歳(渡航時に31歳になっていることは問題なし)の若者を対象に協定国同士の異文化交流促進を図る制度です。条件付きで就学や就労を一定期間許可されており、広く浅くさまざまな経験を積むことのできる自由で柔軟性の高いビザです。
期間は1年から2年と国によって異なります。この自由なビザを利用した留学プログラムの一つが海外インターンシップというわけです。
ワーキングホリデービザは非常に自由で悪いこと以外何をしていてもOKです。ちょっと勉強してちょっとバイトしてのんびり海外生活を楽しんで帰国することもできれば、勉強もほどほどに旅行三昧楽しんで帰国することもできます。逆に明確な目標を立て、フルタイムで働くことのできる特異性を利用し、海外の企業で実務経験を積むこともできるのです。
当然、ちょっと勉強してちょっとバイトして、フリーターのような1年を過ごすのと、明確な目標を立て密度濃く勉強をこなし、現地企業で修業を積んで1年過ごすのと、同じ1年でも、1年後の能力には大きな差を生みます。
ちなみに、比べるとしたら、学生ビザを利用した海外インターンシップとワーキングホリデービザを利用した海外インターンシップです。海外インターンシップには、学生ビザを利用したものと、ワーキングホリデービザを利用したものがあります。学生ビザでのインターンシップとは、あくまで学業の一環として(実習のようなイメージ)で行うものです。よってインターンシップ期間も、働ける時間にも制限があり、長期・実践型インターンシップは難しい場合が多くあります。対してワーキングホリデービザは、フルタイムで働くことを許されたビザです。よって学生ビザと異なりフルタイムで且つ長期インターンに参加することが可能です。学生ビザを利用した海外インターンとワーホリビザを利用した海外インターンとにはそれぞれメリット・デメリットがあるため、またの機会に説明したいと思います。
まとめ-アルバイトとインターン、選ぶべきは?
留学を通じて英語力の習得やその後の将来に繋がる経験を本気で望むなら、半年から1年程度の時間が必要です。現在大学生の方であれば、大学を休学する必要があるでしょうし、社会人の方であれば仕事を辞めなければならないことがほとんどでしょう。また、留学するとなれば、留学期間中の生活費や学費を捻出、または貯金しなければなりません。
そこまでの代償を支払ってまで留学するのであれば、その後長く続く人生の糧となる1年をすごしたいと考えるのではないでしょうか。そのときに、アルバイトして日銭を稼ぎながら過ごす1年と、その時は無給でも後のキャリアに繋がるインターンに参加する1年を過ごすのか、答えは明白ではないでしょうか。