語学留学って、どれくらいの期間いくべき?
「みんな、どのくらいの期間、語学留学しているの」というご質問は留学カウンセラーをしているとよくいただくご質問です。最短1週間からでもできる語学留学ですが、体験的な留学ではなく、きちんと英語力を伸ばして帰ってきたいという方の渡航期間は、最低半年から1年程度が一般的です。
留学期間は柔軟に決めることができる
中学・高校や大学などと異なり、語学留学は、多くの語学学校で毎週月曜日入学でき、最短2週間から50週間(約1年間)まで、好きなだけ勉強することができます。
実際、語学留学での渡航期間は、夏休みや春休みなどを利用し、2週間から4週間程度で留学する短期の語学留学から、大学を休学しての約半年間から1年間の留学、大学4年、内定を獲得した後、卒業までの期間(7月から10月くらいまでの3ヵ月間)の留学など、さまざまです。予算に合わせて、7ヵ月間、9ヵ月間の渡航も可能です。
ただ、まだ頭も柔らかい中学生・高校生であれば、2週間、3週間の短期間の語学留学でも、「リスニング力が伸びた!」「英語の発音がきれいになったと英語の先生からほめてもらえた」など、一定の効果があるようです。ただ、大学生以上となるとなかなかそうもいきません。
TOEIC50~100、IELTS0.5など、英語のレベルを一つ上にあげようと思うと10週間から12週間程度かかると言われています。したがって、「英語力の伸び」を体感するには、最短でも3ヵ月、できれば半年以上がお勧めです。
最低限、英語を「使える」レベルになるために必要な半年間
2014年、TOEICを実施・運営する国際ビジネスコミュニケーション協会は、2013年の世界におけるTOEICテスト受験者の結果*を発表しました。結果は、日本は世界48ヵ国中40位、平均スコアは512点でした。
対して、実践的に「使える英語力」の最低ラインはTOEIC730点以上と言われています。つまり理想と現実のギャップは218点あるということになります。
先述しているように、英語を一レベル上げようと思うと、英語圏の語学学校で勉強して、10週間から12週間程度必要と言われています。つまり、最低限「使える英語力」を習得するためには最低でも約半年間は必要ということです。
ワンランク上の英語力を習得するための1年間
さて、前項をご覧いただくとわかるように、最低限「使える英語」を習得するためには最低でも半年間の英語研修が必要です(渡航前TOEIC500点以上をお持ちの方の場合)。
TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表*をご覧いただいてもわかるように、TOEIC730 点から850点相当の方の場合「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」とする反面、「正確さと流暢さには個人差があり、文法・構文上の誤りが見受けられる場合もある」と記載があります。「意思疎通を妨げるほどではない」とされていますので、英語でコミュニケーションを取るに伴い、会話が続かない…というレベルではありません。したがって、お酒の席で恋愛話を楽しんだり、LIENでメッセージをやり取りしたりする程度であれば大きな問題はないでしょう。しかし、仕事においてコスト削減に関する交渉や新商品に関するプレゼンテーションを行うなど、ワンランク上の英語を使いこなそうと思うと、まだまだ勉強が必要…というレベルです。
つまり、留学して最初の半年間はTOEIC730点程度を目指し、英語基礎力を伸ばしていただき、もうプラス半年間で、仕事や勉強の場面で使える英語力を身に付けていただくという流れになります。
下記の図は、語学留学する上でのサンプルスケジュールです。
ご覧いただくとわかるように、語学学校では、一般英語と呼ばれる英語基礎力を伸ばす英語コースだけではなく、ビジネスシーンで使う英語を身に付けるための「ビジネス英語コース」や帰国後の就活時、履歴書に書く英語スコアを取得するための「各種試験(TOEIC、IELTS、ケンブリッジ英語検定など)対策コース」などがあります。
英語基礎力を身に付けることができたら、上記のようなコースを受講し、ワンランク上の英語を身に付けましょう。
さいごに
英語力の伸びにフォーカスし、語学留学に必要な渡航期間をお話いたしましたがいかがでしたでしょうか。
実は、半年から1年程度の語学留学がおすすめの理由には、語学力の伸び以外の理由もあります。それは、海外での生活体験や、海外でできる友達との人間関係などにあります。
英語が一朝一夕で身に付けられないのと同様、人間関係の構築もまた、短期間でできるものではありません。アメリカやオーストラリア、カナダなど、英語圏にはさまざまな国籍・人種の人々がさまざまな価値観や文化・習慣を持って生活しています。彼らと英語でコミュニケーションを取り、真に理解し合い友達や恋人になろうと思うと、1ヵ月、2ヶ月間での実現は難しく、半年、1年など一定の時間が必要です。
せっかく大切な時間とお金を投資していく留学だからこそ、価値のある留学にしたい!そうお考えであれば、不安を乗り越え、勇気を出して半年以上の留学にチャレンジしてみましょう。