オーストラリア正看護師資格取得留学 – 最新情報【2022-2023年】

最終更新日:2022/09/26

「正看護師資格取得留学」とは、海外で正看護師免許の取得とその後の海外就職を目指す留学をさします。オーストラリアは、正看護師資格取得留学先として最もメジャーな国の一つです。今回は、オーストラリアでの看護留学における変更点をご紹介します。

オーストラリアでの看護師資格取得方法とは
変更点まとめ
具体例 – ACU
1年間の単位認定が可能な大学
まとめ

オーストラリアでの看護師資格取得方法とは

オーストラリアで正看護師免許を取得するためのプロセスは、皆さんの最終学歴によって大きく2つに分かれます。

一つ目はオーストラリア看護師認定協会が認める単位・単位数を満たす看護学士または修士を取得する方法です。二つ目はオーストラリア看護師認定協会が指定する書類審査をへて、英語力、そして知識と技術のアセスメントをパスする方法です。

前者は日本の高校卒の方、また日本で正看護師資格を有する方、どなたでも挑戦可能です。後者は日本で4年制大学の看護課程を修了し、正看護師資格を取得・保有されている方が対象となります。なお、最近では資格取得後の就労に伴うビザの観点から、後者の条件を満たしている方でも、前者の方法で資格取得に挑戦される方がほとんどです。

今回ご紹介する変更点は、前者「看護学士または修士を取得する方法」に関する変更点です。
※後者に関する詳細は「【大学卒向け】オーストラリア正看護師資格」をご参照ください。

変更点まとめ

まず、オーストラリアの大学は日本と異なり3年制です。今までは日本で正看護師資格を有している場合、最終学歴に関わらず日本で取得した単位をオーストラリアの大学の単位に移行でき、大学2年次に編入できるというのが一般的でした。

しかし、近年、オーストラリアでの看護師資格取得条件が厳しくなるなか、専門/短大卒の場合、認定される単位数が少なくなる、または、そもそも単位認定を行わない大学が増えています。結果、大学卒業までに有する時間は長く、かかる留学費用も高くなっています。

具体例 – ACU

画像引用：ACU

オーストラリアには看護学を提供している大学が数多くあります。今回は特に有名な大学の一つ、オーストラリアンカソリック大学（Australian Catholic University、以下ACU）に焦点を当てて紹介します。

まず、ACUの看護学部では卒業までに240単位を取得する必要があります。つまり、年間80単位取得する必要があります。

2021年までは、以下を条件に80単位分を単位移行し、看護学部2年次への編入を許可していました。
・日本で正看護師資格を取得している
・ACU入学時点で専門/短大卒業後7年以内であること

しかし、2022年現在、同条件を満たしていても、移行可能な単位数は半分の40単位となっています。また、就学期間は2.5年間に短縮されるわけではなく、1～3年次のいずれかで40単位分（4科目相当）を免除されるという形になったため、3年間就学しなければなりません。
参照：ACU Bachelor of Nursing

1年間の単位認定が可能な大学

2022年9月現在、専門/短大卒の方の場合でも1年間の単位認定を行うことができる大学は以下の通りです。
・グリフィス大学（Griffith University）
・ウーロンゴン大学（University of Wollongong）
・エディスコーワン大学（Edith Cowan University）
・フリンダース大学（Flinders University）
※フリンダース大学は大学の看護学部を卒業している方のみ、2年間のコースに編入が可能です。専門学校や短期大学などを卒業している方は1年次から就学する必要があります。
・サンシャインコースト大学（University of Sunshine Coast）
※サンシャインコースト大学は学部は問わず学部卒の方であれば2.3年間のコースに編入が可能です。専門学校や短期大学などを卒業している方は1年次から就学する必要があります。

なお、ACUは40単位移行が可能ですが、残念ながら全く単位移行されなくなった大学もあります。1年間の単位が認められなくなった大学は以下の通りです。
・西シドニー大学（Western Sydney University）
・シドニー工科大学（University of Technology Sydney）
・タスマニア大学（University of Tasmania）