看護留学セミナーレビュー|2011年06月
看護師限定の留学「看護留学」に関する留学セミナーを開催。
今回の看護留学セミナーでは、オーストラリアで既に正看護師として、働いていらっしゃる方の体験談や、アシスタントナース有給インターンシップ(以下、看護インターンシップ)でオーストラリアに留学され、ちょうど働き始めたばかりの方の体験談など、たくさんのお話を聞くことができました。
日本と海外との違いや、オーストラリアの魅力など満載ですので、是非ご覧ください!
毎月開催しているワールドアベニューの看護留学セミナー
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看護留学セミナー レビュー
ゲストスピーカーは、すでにオーストラリアで正看護師として働く佐々木さんと、看護インターンシップに参加している梅沢さんです。
Q.留学や海外に興味を持ったきっかけは?
佐々木氏:ずっと昔ですよ。小さい頃小学生くらいに黒柳徹子がアパルトヘイトについてアフリカで取材しているのを見て私は大志が大きく、私がアパルトヘイトをなくす!って思ったんです。もうなくなってますけどね。あと、さだまさしの風に立つライオンを聞いて。すごいいい歌ですよ!
梅沢氏:小さい頃からです。あと高校生の時にニュージーランドに語学留学に行ったのがきっかけです。
Q.行こうと決断したのは何がきっかけでしたか?
佐々木氏:日本で緩和ケアをしているときに亡くなる前のおじいさんに「あなたの、人生は一回きりなのだかやりたいことをやりなさい」と言われてです。でも、最終的に決断できたのは、勢いです(笑)たまたま目にした雑誌に、ワールドアベニューが載っていて、問い合わせてみたら、タイミング的に、すごいギリギリで、申し込んだらトントンと進みました。
梅沢氏:もともと仕事を3年くらいでやめてワーキングホリデーに行くつもりでした。私も後悔しない人生をと思い決断しました。
Q.留学前に不安だったことは?
佐々木氏:特にないです。決めたのが急だったので何も考える暇もなく勢いで乗り越えました。だめだったら帰ろうと思ってたんですけどそのまま8年です。来てみたら自分に合ったんです。
梅沢氏:私もです。ギリギリまで働いていたので何とかなるだろうと思いました。
Q.なぜ、オーストラリアを選びましたか?
佐々木氏:最初はイギリスを考えてたんですけど人が冷たいと聞いたので、ワールドアベニューさんからのお勧めもあって、オーストラリアに決めました。
オーストラリアはあんまり気にしないのがいいところです。海がきれいで、人も気候も暖かい、何事もでっかい、休みがしっかりととれる、世界中の料理がいろいろ食べれる。
雨がふっていても傘をささないし、ビーチ沿いにお住まいの人はほぼ水着で、本当にのんびり、おおらかです。
あ、でも、周囲が皆さん心もですが、体もでっかいので、その点は注意です(笑)
梅沢氏:自然がいっぱいあってのんびりしているところです。気持を癒したい方にはおすすめです。
Q.留学中につらかったこと、楽しかったこと、うれしかったことのエピソードを教えてください。
佐々木氏:
一番辛かったのは一番最初の日でしたね。ホストマザーがとても厳しい人で、英語力のない状態からのスタートで、最初の一カ月ホームシックになるし、ホストは厳しいしで辛かった…。ただ、今思えばその一カ月があったからすごい強くなったと思います。
二つ目は大学の課題、エッセーです。一つ書くことに5キロ痩せてました(笑)一生懸命書いて出すのに、いつも担当に、あなたの論文は意味がわからないわ!と言われ、帰されるごとに、凹んでました。
三つ目は今日(笑)人が足りず、普段は循環器なのですが別の病棟にヘルプに行ったときに、もともとかなりの人見知りなので大変でした。同じ病棟の人が「大丈夫?」なんて電話ももらいはげましてもらったことで、なんとか、乗り越えましたけどね!
その3つ以外は楽しいです!笑
疲れるとブルーマウンテンに3日間くらい山籠りに行ったりして癒されに行きますし、1年に2回くらい日本に帰ったりすることもできます。お休みの体制がしっかりしているので、日本に居た頃よりずっと帰ってるように思います。日本で働いていた時よりは全然楽しいです(笑)
実は、今回震災の関係でも、「家族が大変なんだ!」と言ったら、病院から家族手当用の特別な休暇と自分の病欠を合わせて、有休も使わずに、4週間休みをもらい、福島(実家なので!)にボランティアに行ってきました。
上司も快く行ってきなさいと言ってくれたので、日本に居たら逆に行けなかったのではないか…と思うと、こういうときは、オーストラリアで働いていて本当に良かった、と思います。
梅沢氏:私は、先々週に仕事が始まったばかりなので、まだまだ、右も左も、といった感じでちょっとおろおろしています。他の専門職の方の英語が聞き取りづらいと、もうパニックになりそうなくらい緊張していますし、まだまだこれから…っといった感じです。
でも、患者さんは本当にストレートでいい人が多いです。いいことは本当に心からほめてくれますし、ありがとう、と言われると本当に嬉しいです。時々、正看護師は恐いけど、患者さんに救われながら、頑張っています。
Q.オーストラリアと日本の病院の違いは?
‐ 本当にドラマERのような、病棟でのパーティーやお菓子食べたりなどなど、しているの??
佐々木氏:本当です!笑
お菓子は結構おいてあって、ちょこちょこ食べたりしています。
あとは看護助手(アシスタントナース)がRN(正看護師)にアシスタントとしてついてくれるので正看護師が全て行う必要はないです。
- 看護師以外の各専門職との関係は?
佐々木氏:ドクターとの関係がすごいフラットです。下っ端のインターンなんかは鼻で使っていますね(笑)
敬語というものをそこまで意識することもないですし、患者さんも含め、医者も各専門職も、みんな呼び捨てです!笑
– その他、日本とオーストラリアとの違いは?
佐々木氏:年功序列がないのでやる気次第です。
年齢や性別関係なく、上に行く人や、専門性を高めていく方は、どんどん積極的に前に進んで行かれます。そういう意味では、アメリカのような先端医療ではないのですが、アメリカと同じように、ドクターのアシスタントでAPN (Advanced Practive Nurse)という方がいますし、他にも、NP(Nursing Practicioner) と言って、ナースですが、処方が出来る人もいます。これは、かなり、上の地位で、うちの病棟にもいます。向上心の高い方にはお勧めです。
他にも、RN(正看護師)が判断して薬をあげられたりします。日本のように梱包されたものではなく、ボトルから出すのですが、ジェネリックネームと先生の書くもの字が汚いと判別に苦労します(笑)
– 具体的に業務内容は?
〈写真〉現地の病院にて。
一番違うな、と感じるのは、役割が全て分担されているので自分の仕事に集中できることです。CNS(専門看護師)、RN(正看護師)、EN(准看護師)、AIN(看護助手)と、ナースだけでも何種類の階層などなど。
ソーシャルワーカーも、PT(理学療法士)やOT(作業療法士)、管理栄養士など、各専門職が、毎朝、必ずカンファレンスにて、ミーティングを行い、その日の治療内容などを決定します。日本だと、看護師が全て対応する!という事も多いですが、オーストラリアだと、各専門職が、病院に2~3人ではなく、各病棟に一人ずついるので、各自が各専門分野で活躍しています。
また、オペ出しや退位交換等はポーターといって手伝ってくれるスタッフがいます。ポーターはオペ室行くのに、ベッドを押すのを手伝ってくれたり、検査も連れてってくれたり、(酸素や、点滴してる患者さんには、ナースも一緒にいかなければいけませんが)物品を、他の病棟から、とってきてくれたりします。
– 就労体制
保障はすごくいいです。1年間に100時間の病欠、4,5週間の有休があります。残業もないですし!
たった30分の残業でもぶーぶー言ってます(笑)というか、むしろ残っていると帰れ!帰れ!なんて、言われます。
ペンを拾ってぎっくり腰になった際にも、労災がおりる徹底ぶりは、本当に驚きます。日本とは違って、「働く側」もしっかりと守る体制が整っています。
Q.今後の目標
佐々木氏:今後の目標:部屋の掃除とダイエット!(笑)
梅沢氏:とりあえず仕事を続けてのりこえることです!
Q.これから行く方へのアドバイス
佐々木氏:
ワールドアベニューでは、看護インターンシッププログラムなどの看護留学プログラムにおいて、派遣会社との提携もあり、仕事のサポートもしています。私が留学した時は、まだ、このプログラムもなく、自分で、一軒いっけん、体当たりでアルバイト探しをしましたが、今は、当時よりさらにサポート力がアップしています。だから、迷っているのであればやってみるのもいいかもしれません!
看護師は仕事がないこともないですから、英語が使えるようになれば、将来的には他の国でも困らないと思いますしね!
皆さんも頑張って下さい!!
看護留学について詳しくは「看護留学情報専門サイト ナース留学.com」をチェックしてみてくださいね。