【社会人留学のその後】オーストラリアワーキングホリデー経由、海外就職の道筋
ワーキングホリデー留学は、『遊び留学』や、『海外フリーター生活』などと言われることがあります。
その為、不景気が連呼される近年、
「海外には行ってみたい。」
「海外生活にチャレンジしてみたい。」だけど、帰国後の就職が心配だから…、と諦めてしまっている、特に社会人の方も多いのではないでしょうか。そんな方に、オーストラリア留学経由、海外就職の夢を果たした方のサクセスストーリーをご紹介します。
2011年8月にオーストラリアのワーキングホリデーの後、シンガポールで見事就職を決めた竹井さんが、有給休暇をとり日本に帰国しているとのことで、東京のオフィスに遊びに来てくださいました!!
海外就職事情について詳しくお伺いすることができましたので、皆さんにもご紹介させて頂きます!
社会人留学のその後 ―オーストラリア留学経由、海外就職―
質問:どんな会社で働いていますか?
アウトソーシングの会社なのですが、Microsoftのライセンスのアドミニをしているドイツ系の会社で働いています。
質問:面白いですか?
はい。仕事自体はデスクワークですが、今、スーパーバイザー(日本でいうのであれば課長かな…)という役職なのですが、人材管理、マネージメントの経験もできる役職ですので、やりがいがあります。
質問:お給料は?
月4,000ドル+ボーナス年1回(政府が最低1ヵ月分の金額を保証していて、そこにプラス会社のボーナスが上乗せになるため、実質2.5倍というところです)なので、生活には十分ですね。
質問:部下は?
Microsoftのオペレーティングを行う際、マーケットが、Microsoft Japanの担当の為、お客様は日本人ですが、内部の部下は、6人で、3人日本人、もう3人は、フィリピン人とマレーシア人、そしてシンガポール人です。
(大出世ですね!!)
いえいえ。過去の経験が生きた・・・というだけです。日本にいたときに、コールセンターでトレーナーなどを経験していたので、その経験が買われて、今のポジションに入れたのだだけだと思います。やはり、海外は経験がものをいうところが非常に強いので、あまり新しい業種で探すのはかなり苦労する可能性がありましたからね。
ただ、スーパーバイザーの仕事に関しては、初めての経験ですから、この経験をしっかりとものにして、次の転職でも、今のマネージングの経験・スキルをしっかりと評価してもらい、ステップアップしていきたいとは考えています。
質問:今、どのくらいの期間働いていますか?
まだ7月スタートなので、半年くらいですよ。休暇が取れたので、今回は帰ってきました。
質問:有休や休みはしっかりと取れますか?
はい。ばっちり、取れます!日本とは違いますよね。実は今回1ヵ月くらい取りたかったくらいなんです(笑)ただ、まだ勤め始めて半年なので、日割りの日数が、少し足りず、2週間の休暇ですね。
(通常は1ヵ月間まるまる取れるものなの?)
通常は、年間、14日間の有休が会社から支給されます。そこに、四半期ごとに忙しい時期に、残業が発生します。その際の残業代をキャッシュで出さずに、有休に変換するというシステムがあります。そうすると、3~4日間くらいの有休がとれます。それが毎年来ると、ちょうど12日間プラスの計算ですね。そうすると、半年に一回は2~3週間の休みが取れるという形です。ただ、やはりスーパーバイザー=チームマネージャーの為、取りにくいのですが、取れる環境はあります。
ありがたいですよね。
今回は、オーストラリアのワーキングホリデー時代に出会った、友人たちを巡る旅です(笑)韓国や日本国内巡り巡っていきます。面白いですよ!
質問:英語は使いますか?
まだまだですが…(笑)でも、かなりリスニング力は向上しましたね。MTG関係は全て英語ですしね。時たま、知らない単語は出てきますが、文脈から理解できるくらいにはなっています。ただ、シンガポールの英語は、やはりシングリッシュと呼ばれるほどのこともあり、癖が強いですね(笑)ほんと、最初は何を言っているかわからず、苦労しました。シングリッシュの強い方とは、違う課にもいるのですが、一緒にご飯を食べに行ったりして話をしていても、理解できたのは30%とかでした。文法が、まずぐちゃぐちゃですからね(笑)
質問:どんな感じの英語なの?
中国系の英語ですね。中国系の文化は根強いので、香港や上海から来ている人が多いからでしょうね。インド人の舌をまく感じとは、また違った意味で、聞き取りにくいです(笑)
シンガポールのスラングで、語尾に「La~」をつけるのですが、「OKLa~」が、会話に頻繁に出てきます。例えば、「これでいいの?」や「ここで大丈夫?」と、聞かれているだけなのですが、「La~」や「Na~」が、語尾にやたらついてくるので、言われた時は、「OK」の後に、何かいっているのかな??と、思ってしまうほどでした。ただ単に、「これでいい‘の’?」と聞いているだけだったんですけどね・・・、ほんと、意味が分からなかったですね(笑)
質問:どんな国の人たちが、今、シンガポールで需要があると感じますか?
シンガポールで、今、需要が高いのは、日本人と韓国人ですね。シンガポールがビジネス展開をしていくうえで、日本と韓国のマーケットはほしいようで、需要はかなり高いように感じます。但し、全体的な外国人労働者の増加が顕著な中で、シンガポール国内の若者(新卒者など)に、仕事を与えるために、誰にでもビザを発給するわけではなく、ビザの発給の条件を厳しくするという話が出ているようです。
今までであれば、4年生大学卒業で1~3年間くらいの職歴さえあれば、就労ビザが発給されていたのですが、4年生大学卒でも、職歴を5年くらいかな…?の職歴が求められ、且つ、その卒業大学も、リスト化され、一定以上の優秀な大学卒業者以外は、ビザの発給が困難になるという話をよく耳にします。シンガポールはかなりの学歴社会なので…(苦笑)
実際、現在取得してしまっている方が延長する分には問題ないと聞きますが、新たに取得される方にとっては、厳しい条件になっていきそうですよね。
オーストラリアも永住権の職業リストが制限されたように、今後シンガポールも厳しくなっていく可能性は高いのではないでしょうか。
質問:シンガポールの景気はどうでしょうか?
いいですね!!為替にはあまり反映していないようですけどね。ただ、景気はかなりいいですよね。海外からどんどん仕事は入ってきますし。お金の動きはめまぐるしいですね。このタイミングで経験できていることは非常に、いい経験だと感じています。
質問:しばらくはシンガポールに?
そうですね。しばらくは、経験の為にいようと考えています。ただし魅力的なオファーがあれば、移ります。やはり、日本のように長期間、一つのところで働いてきたことよりも、自分のステップアップの為に、どういう経験を積んで、どんなことができるのか、そういった自信をもって、伝えることができるスキルが重要視されるので、1年後などでも転職の可能性はありますね。
質問:休みは面白いですか?
日本ほどではないですが…でも、外食は安いので、友人との外食やBBQなどはよく行きます!年中暑いので(笑)
日本システムが
①普通のマンション
②コンドミニアム(庭とプール付など)
コンドミニアムであれば、BBQキットを予約すれば、BBQできますから、BBQしながら皆で食事をしながら、お酒を楽しみ、新しいネットワークなどを作ったりしています。他には、ゴルフと、ショッピングですね!ゴルフは、マレーシアがおすすめです。シンガポールは土地が高いせいか、金額的に、日本とそこまで変わりません。
質問:シンガポールにゴルフ場あるの??
実は意外にあるんですよ!笑。
オーナーはオーナーでいますが、土地の所有権は政府、という感じで、ゴルフ一ラウンドで土日200ドル(1.4万円)くらいですから、日本とあまり変わりませんね。ただし、数は少ない分、クオリティが高いですね。とてもきれいで、集まる人たちもかなりポッシュな人たちが多いですね。
僕たちはマレーシアです。マレーシアは、だいたい100ドルくらい(約半額)です。ちなみにマレーシアまでは車で40分くらいです。島にもフェリーで行けますが、そこまではあまりしませんが。
のんびりした生活をしています(笑)
ショッピングは、ブランド系がすごいです。PRADA×2、LOUISVUITTON×2で、すごいですよ。やはりシンガポールは、法人税が安いので、やはりかなりものが集まりますし、会社のヘッドオフィス(アジア・欧米)が集まっています。中東も中国も近い…、お金と人と物とあらゆるものがめまぐるしく動いています。
質問:個人の税金はどうなっているの?
月給5,000ドル以下の人は一律8%か9%くらい。
シンガポールは、稼げば稼ぐほど得な国なので、5000ドル以上の給与には無税です。
質問:保険制度はどうなっていますか?
民間で、会社が全部管理しています。僕がいる会社は、指定の病院であれば、何度診てもらっても、診断書さえあれば、無料です。なので、月給の4,000ドルから引かれるものは何もありません。税金も年末調整で返ってきますしね!
質問:マンションはいくらくらい?
平均700~800ドル/月くらいです。僕は、今シンガポールシティーの西側に住んでいますが、月1,000ドルです。ワンルームではないのですが、3~4ベッドルームでシェア、部屋は自分の部屋が持てる、ようするにフラットメートがいる状態です。僕は今、シンガポール人とオーストラリア人、パキスタン人と一緒に住んでいます。
あ、でも、築年数5年未満の建物は、シンガポール人しか購入できないんです(苦笑)まずは、良い住居は国民に、ってことなんでしょうね。
日本の駐在員の方は、コンドミニアム(ジムやプール付き)が多い(会社支給)ですね。こっちにはワンルームがありますが、月3,000ドルとかです。
だから駐在員の人と、ゴルフやBBQは行くとお得ですよ(笑)今、日本人でも起業された方が、タックスヘイブンを利用して、シンガポールにヘッドオフィスを置いていることも多いので、面白い人脈形成ができます。ビジネスマンとしては、非常に魅力的ですよね。
ただ、ビザの規定が難しくなることも踏まえて、来年早めがおすすめです。
質問:将来の目標は?
将来は、自分でやはり会社を立ち上げたいですね!方向性は、もう少し検討してみようと考えています。今、31歳、今は目の前のマネージメントの仕事に集中し、経験を身に着けていきたいですね。
先日読んだ小説の物語に、部署縮小に伴う会社のリストラ計画で、リストラされかけた女性職員が、あるプロジェクトでの活躍をきっかけに、より大きな会社に引き抜かれる、ある種、シンデレラストーリーがありました。お給料も倍、任される仕事のやりがいも十二分にあり、もとより、自分を裏切った会社に見切りをつけ、次の転職を考えていた矢先のうれしいオファーでした。
しかし、彼女は悩みました。
年齢は41歳。バツイチ。2年前にマンションを購入。一人で生きていく覚悟を決めているからには、自分の部署が縮小し、やりがいを感じていた仕事がなくなり、将来の見えない会社に、閑職に追いやられるような可能性が高い中、それでも『今の安定』を捨てることに、躊躇したのです。
なぜか。
『不安』です。
まだ経験し得ぬ、重すぎるようにも感じる、任されたことのない大役に対して、本当に踏み出してしまっていいのか、すべてを失うことになる結果になったらどうしたらいいのか、、、と彼女は不安に駆られていました。
小説なので、当然、悩んだ末、彼女は大きな一歩を踏み出します。しかし、実現はいかがでしょうか。大きな一歩を踏み出すことには勇気がいります。
皆さんだったらどうでしょう?
やりませんか?
私が彼女だったら絶対にやります。
踏み出した先には、「成功する」なんて保証はありませんが、竹井さんが語るようなワクワクするような世界が広がっているかもしれませんよ。
2012年、何かを変える一歩、踏み出してみませんか?