語学学校(12週間通学)は様々な国籍、年齢の人がいて、それぞれの国の訛りの英語があり、習慣・風習・国民性があり、英語の勉強以上に様々な国の特徴を知るのに良い勉強になった。どちらかというと、友人と話そうとしたり、授業以外のアクティビティに参加したり、自習室でDVDを観賞したりと、授業以外での生活の方が貴重な経験や勉強が出来た。多国籍の友人を作る良いきっかけになった。
NZ滞在中は出来るだけ長く農場で過ごす予定だったのだが、日本とNZとの衛生概念の差に戸惑ったり、蚤やダニに刺されて(白人は刺されにくい)痒みで眠れなかったり、屋外での作業中に紫外線で目を傷めたり、アレルギー体質になったりとトラブルが絶えず、2ヶ月で農場生活を断念。しかし、農場のご家族は私が自分なりに一生懸命やった所は認めてくれるし、信頼して仕事を任せてくれたり、気を使う事無く素直に気さくに接してくれたので、伸び伸びと生活することが出来た。あらゆるトラブルも、国の違い、国民性の違いとして楽しむことが出来るまでになれたのも、NZ人の人柄による所が大きかった。
オークランドでは3ヶ月間、ホテルでのクリーナー・受付・事務として働いていたのだが、今まで敢えて避けていた接客や事務の仕事が、思いのほか楽しく、毎日がとても充実していた。日本では有り得ない様なトラブルやサービスの悪さ、他社の対応等も当時は大変ではあったがNZならではと、楽しめることが出来た。
英語の上達を目標としていたのだが、元々あまり喋るタイプではなかったのが災いしてか、Speakingが思うようには上達しなかったが、Listeningは確実に上達した。それでもNZに行く前に比べて、人と接する事や、初対面の人と会う事も楽しめるようになり、対人面でのストレスがなくなった。
日本にいたらまずやらなかっただろうと思う事にも、積極的に挑戦しようとするようになったため、NZのあらゆる事を、NZに長く住んでいるNZ人以上に経験できたと思う。(スカイダイビングやミルフォードトラックのツアー、氷河ハイク、養蜂農家での滞在、シーカヤックなど)
日本にいた頃は当たり前のように感じて何も思わなかった様々な光景(自然や人間性、サービス、労働面、人間との関わり、他国との関わり、政治面など)もNZは全く違うので、その違いを楽しみ、感動する事も多かったが、それだけでなくて、何故こういった差異が出てくるのかを自分なりに考えたりする機会も増えたので、より日本やNZ、諸外国の事を理解していこうという気持ちが強まったのも良かった。
帰国後もNZでお世話になったホストファミリーとは電話やメールで連絡を取っている。日本にいると英語を話す機会が少ないのが残念。NZに1年いたことで、日本を客観的に見ることができ、日本の長所にも短所にも気付いた。周囲と同調し、周りと同じ行動をすることを良しとする日本には、個人の可能性や能力を認め、たとの違いにもっと敏感になってほしいと思う。
お名前:坂田 絵美様
渡航期間:2007年5月~