ニュージーランドの気候
基礎情報
まずは、ニュージーランドの気候に関する基礎情報をご紹介します。ご存知の通り、ニュージーランドは南半球に位置するため、季節は日本と逆になります。1〜2月は夏にあたり、7〜8月は冬にあたります。
参照:気象庁「地点別データ・グラフ」
上の画像は2018年1月〜12月の年間の気温や降水量などを、東京とニュージーランドの首都オークランドと、それぞれ示したグラフです。上記の通り、ニュージーランドは日本と四季が逆になるものの、日本ほど年間を通した気温差はありません。
例えば、東京の場合、1月の平均気温は4.7℃に対して、7月は28.3℃で、気温差は23.6℃もあります。一方で、オークランドの1月は22.5℃、7月は11.3℃であり、その差分は11.2℃です。もちろん、こちらのデータはオークランドのものなので、ニュージーランド全土でいえることではありませんが、基本的には日本ほど年間の気温差が激しくないので、過ごしやすい気候といえます。
ただし、1年を通した寒暖差は激しくはなくても、ニュージーランドは1日の中での寒暖差は大きく、それは「1日の中に四季がある」といわれるほどです。
例えば、オークランドの7月の気候を見てみると、平均最高気温が15.3℃なのに対し、平均最低気温は7.4℃。日が沈むと途端に寒くなります。留学する時期がニュージーランドの夏だったとしても、体温調整できる洋服を持っていくことを心がけましょう。
また、紫外線も要注意です。気温だけみると涼し気な気候のニュージーランドですが、思いのほか日差しは強く、紫外線量も比較的多いといわれています。夏はもちろん、冬場も日焼け対策を心がける必要があります。日本の夏休みを利用して短期留学の場合、ニュージーランドは真冬の時期ですが、女性の場合は紫外線カットできる化粧下地や、男性の場合は日やけどめなどを持って行ってもよいでしょう。
北島の気候
続いて、ニュージーランドの地域別の気候の特徴を見ていきましょう。ニュージーランドは大きく分けて「北島」と「南島」に分けることができます。ここでは、まずオークランドなどを含む北島の気候を紹介します。
前項でもオークランドの気温グラフを記載していますが、北島はとても温暖な地域です。特に北島北部は亜熱帯気候にあたり、夏場になると最高30度まで気温が上がります。冬でも、最高気温が15度あたり、最低気温も7度ほどしか下がらず、年間を通して暖かく過ごせます。
ただし、冬は雨が降りやすくなります。雨が降ると、体感温度は低く感じやすくなるため、それなりの防寒対策は必要になります。また海外の折りたたみ傘は日本の折りたたみと比べ大きく、壊れやすいため、持ち運びに便利な折りたたみ傘を持っていくとよいでしょう。
南島の気候
最後に、南島の気候についてです。北半球に位置する日本で生活していると北より南の方が温かいという感覚が強く、南島の方が、北島に比べると冬の寒さは厳しいといわれても不思議な感覚があると思います。南半球の場合、南に行けば行くほど南極が近づき、寒くなるのです。
ちなみに、南島で最も寒い地域である内陸部の高山地帯の場合は、冬場−10℃まで気温が下がります。
留学で人気の都市クライストチャーチの場合、冬の平均気温は10〜13度あたりで冬にしては過ごしやすいですが、夜は最低気温は1〜3℃あたりまでグッと冷え込みます。
冬が寒い分、クライストチャーチの夏の平均気温は20度ほど。最高気温も24度くらいなので、夏は涼しく快適に過ごすことができます。
オススメの渡航時期
短期留学の場合
短期留学の場合は、英語の勉強以外、自分の趣味や、やりたいことに合わせて渡航時期を選ぶと良いでしょう。
例えば、亜熱帯気候の地域も持つニュージーランドでは、マリンアクティビティが豊富です。サーフィンやダイビングなどをしたい人には、ニュージーランドの夏、11月頃から2月頃に、オークランドを含む北島に渡航することをオススメします。
他にも、ニュージーランドにはスキーやスノボなどウィンタースポーツに適した地域もあります。
例えば、南島の冬は、場所によっては雪の積もる地域もあります。ここでは、スキーなどのウィンタースポーツが盛んです。英語の勉強やホームステイ経験などと並行して、またはワーホリなどでウィンタースポーツを楽しみたい方は、ニュージーランドの冬、7月頃から9月頃、クライストチャーチなど南島への留学がおすすめです。
このように、1年を通してさまざまなアクティビティを楽しむことができるので、自分のやりたいことに合わせて、渡航時期を選ぶことができます。
因みに、短期留学のほとんどは、語学学校に通うことになると思います。語学学校は、通常の大学などと違い、毎週入学を受け入れている学校がほとんどなので、入学時期を心配する必要はありません。
長期留学・ワーホリの場合
長い期間をかけて、留学・ワーホリに行く場合は、働く時期を考慮することをオススメします。
ニュージーランドはワーキングホリデーはもちろん、学生ビザを利用した語学留学の場合でも、1週間のうち、最長20時間まで働くことができます。
ワーホリの人はもちろん、学生ビザで留学をする人も、海外で働ける機会があるのであれば、ぜひチャレンジしたいところですよね!
ニュージーランドは冬に入ると、仕事が見つかりにくくなります。
例えば、ワーホリの就労先としてもメジャーなファームジョブは、気候や時期に大きく左右される仕事です。フルーツや野菜の収穫は、冬にはほとんど行わないため、仕事は見つかりにくくなります。また、レストランやホテルにしても、冬は観光客が減るため、新しい人材をあまり採りたがらない傾向にあります。
そのため、長期で留学をする場合、働く期間に合わせて、渡航時期を考えるのがオススメなのです。例えば、ワーホリの場合、冬(6月、7月あたり)に渡航し、語学学校に通い始め、半年後の夏(1月、2月頃)の時期に、仕事を始められるようにすると、仕事探しが比較的スムーズになります。
このように、現地の気候に合わせて、渡航時期を考えるようにすると、効率的です。留学は決まっているけど、渡航時期がまだ決まっていない人は、ぜひ気候も一つのポイントとして、いつ渡航すべきか考えてみましょう。
服装・持っていくと便利なもの
ニュージーランドの春(9〜11月)の服装
ここからは、服装や持って行くと便利なものについてご紹介します。まず、ニュージーランドの春の服装についてです。先述している通り、ニュージーランドは1日の寒暖差が激しい国ですが、春は特にそれを感じやすくなります。日中のポカポカとした陽気に対して、日が沈むと急に寒くなることが多いため、体温調節のしやすい服装を心がけましょう。
<おすすめの服装>
・薄手のニット
・長袖のトップス
・ロングパンツ、スカート
・パーカーやカーディガンなど脱着しやすく持ち運びに便利な上着
他にも、ストールなどもあると便利です。
ニュージーランドの夏(12〜2月)の服装
夏は、北島の場合、半袖短パンでも問題なく過ごすことができます。ただし、クーラーの寒さに弱い人や、日焼けが気になる人は、薄手のカーディガンも用意するようにすれば安心です。
南島の場合、夏でも最低気温は15度ほどになるので、夜や朝方は半袖だけだと肌寒く感じる人が多いと思います。こちらもカーディガンなど上に羽織れるものを用意するようにすると快適に過ごせます。
<おすすめの服装>
・半袖シャツ
・半ズボンやスカート
・七分袖のトップス
・薄手のカーディガンやストール など
ニュージーランドの秋(3〜5月)の服装
ニュージーランドの秋は、春と同様に、朝晩は冷え込みます。秋も長袖長ズボンに、ジャケットなどを羽織るようにすると良いでしょう。
また、南島の場合、特に5月は冬が近づいてくるので、寒さを感じやすくなります。ストールなど、簡単に寒さを和らげることのできるアイテムも、持っておくとベターです。
<おすすめの服装>
・薄手のニット
・長袖のトップス
・ロングパンツ、スカート
・パーカーやカーディガンなど脱着しやすく持ち運びに便利な上着
・ジャケット
他にも、ストールなどもあると便利です。
ニュージーランドの冬(6〜8月)の服装
北島の場合、日本ほど冷え込むことは多くありません。セーターやパーカーなど厚手のトップスに、コートを羽織るなど、それなりの防寒対策をすれば、十分暖かく過ごせるでしょう。また、降水量が多くなるので、防水性のあるアウターを用意するのもオススメです。
南島は、冬は0度近くまで気温が下がることもあるので、マフラーや手袋も用意すると安心です。
<おすすめの服装>
・セーターやパーカー、トレーナーなど厚手のトップス
・温かいコート、UNIQLO のウルトラライトダウン
・マフラー、手袋などの防寒着 など
その他に持っていくと便利なもの
・折りたたみ傘
折りたたみ傘は、日本から持ってくることをオススメします。ニュージーランドは年間を通して、それなりに雨は降るはずなのですが、現地の人は傘を持ちたがらない人が多いです。多少の雨であれば、フードを被ってやり過ごしてしまうことが多く、そのせいか、傘を現地で買おうとすると種類が少なく、値段も高いです。特に、持ち運びに便利な折りたたみ傘ですが、ニュージーランドではあまりメジャーではありません。日本から自分の好みの柄のものを持ってきて、雨の多いニュージーランドを乗り切るようにしましょう!
・日焼け止め
日差しの強いニュージーランドでは、日焼け止めは必須アイテムです。上記の通り、ニュージーランドは日本と比べ、紫外線が強い国です。日本ほど、暑くないからといって、日焼け対策を全くせずに外を歩くと、夏場は火傷に近いような症状が出ることもあります。もちろん冬場も、紫外線の量は相変わらず多いので、年間を通して、日焼け止めは必要です。
まとめ
「日本と真逆の季節」というイメージを持たれがちなニュージーランドですが、夏は日本よりも涼しかったり、1日の気温差が激しかったりと、細かく見ると、全く日本と真逆というわけではなく、ニュージーランドならではの特徴があります。日差しが強いなどの、注意点はありますが、ニュージーランドは世界的に見て、非常にすごしやすい国です。渡航前に、しっかりと服装などの準備は整えて、気候に恵まれたニュージーランドでの留学生活を楽しんでください!