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英語とフランス語が学べるバイリンガル環境

カナダはオーストラリアやニュージランドと同様にイギリス連邦王国の一つであり、英語留学をする国してとても人気の国です。
しかし、カナダは英語と同様にフランス語を公用語に定める世界でも珍しいバイリンガル国家でもあります。ここではそんなバイリンガル環境でフランス語を学ぶメリットについてお話したいと思います。

バイリンガル文化 ▼ 
カナダでフランス語を学ぶメリット ▼ 
フランス文化も楽しめるカナダ・ケベック州 ▼ 
ネイティブの友達が出来やすい ▼ 
さいごに ▼ 

バイリンガル文化

もともと17世紀初めにフランスが今のケベックシティ(ケベック州都)を植民地としましたが、その後イギリス軍がフランス軍を負かしてケベックをイギリス領とし、カナダ植民地と称するようになりました。
カナダはもはや独立国家でありイギリスの植民地ではありませんが、最初にこの地に入植したフランス系住民のフランス語とフランス文化を法的に尊重した結果、カナダという世界最大のバイリンガル国家が生まれました。

こうした背景から、カナダは英語とフランス語、両言語に公用語として同等の地位を与え、州毎にどちらを公用語に制定するかを委ねています。カナダのほとんどの州が英語のみを州の公用語としていますが、ケベック州ではフランス語のみ、ニューブランズウィック州ではフランス語・英語を共に公用語として定めています。それ以外のカナダ東部の州でも公用語は英語だけどフランス語を話す地方が残っていたりします。
公用語とは会話だけではなく、その言語を店頭表示や広告、テレビや政府関連の書類などに表記する事を義務づけるということです。
例えばカナダのモントリオールでは、フランス語のみを公用語に掲げてはいるものの、英語との併記も見かけますし、フランス語が分からないと路頭に迷うということはありません。モントリオールはトロントに次ぐカナダ第二の規模を持つ都市であり、外国企業も多くアメリカにも近いことから、街中ではほとんどのところで英語が通じます。
ケベック州の州都ケベックシティは、最初のフランス植民地であり、フランス語系カナダ人の中心地です。モントリオール同様にカナダの観光地ですが、モントリオールが近代さを持合せる大都市だとすれば、ケベックシティは古き良きフランス文化と雰囲気を残していること自体が特色でもあるため、「公用語フランス語」が徹底しており英語併用表記などはほとんどありません。ただ街の中心では英語が通じるところもあります。
カナダのニューブランズウィック州では両言語が公用語のため、市民のバイリンガル化が完成されています。結果、地域毎の差が無く、こちらがどちらの言語で話しかけるかで言語をすぐ切り替えて話してくれます。

ー アメリカに隣接し、カナダのほとんどの州が英語を話すー

そんな環境の中でフランス語とフランスの文化が残っているという光景は不思議ですが、それこそが他の国では体験できないカナダ留学の魅力でもあります。

カナダでフランス語を学ぶメリット

カナダのケベック州やニューブランズウィック州の語学学校や大学の付属言語コースでは、英語とフランス語の学習コース両方を提供しているところが多いです。例えば午前は英語、午後はフランス語と、1日に両言語を学んだり、英語を公用語とする州で英語を習得した後にフランス語圏の州に移動しフランス語を学んだりと、予算と時間に合わせたスタイルで二か国語を学ぶことができます。

フランス語であれば「フランスで学んだ方がいいのでは?」と思う人が多いと思います。カナダのフランス語は独特な訛りがあるのでと避ける人がいるのも事実です。
しかし、これからフランス語を始める初心者には訛りや発音よりも、相手の言う事を理解し、自分が思う事を伝えることに慣れるのが一番大事です。

フランス留学では、留学生の大半がヨーロッパ人で、国民性もあってか彼らは細かいミスを恐れません。英語のレベルが既に出来上がっている事が多く、分からない事があると英語に切り替えて分かる人同士で確認を始めたりします。
例えば同じラテン語構造の母国語を持つポルトガル語・スペイン語・イタリア語圏の生徒は、発音や冠詞を変えるだけで通じることも多く、初心者クラスでも他の人の発言量に関係なくガンガン自分の意見を発してきます。言語に対する自己効力感が低く、常に正解を求めがちな日本人で且つフランス語初心者の場合、ここに怯んでしまいやすいです。

その点、カナダ留学では、先述したように英語もフランス語もこれから学ぶという人も多く、語学学校内の国籍も様々です。同じくらいのレベルなのだと思えると、不思議と発言をしやすくなるものです。

また、フランスでは例え外国人であろうとフランス語が話せないとわかると態度が素っ気ないと言われます。これも初心者には結構辛いシチュエーションです。
カナダでのフランス語留学では、学校の外でいざという時には英語で切り抜ける事が出来ます。またカナダは、移民大国であるがゆえ外国人に対する態度も柔軟です。

このように自分次第で英語とフランス語のバランスを決めて学べる環境があるのはカナダ留学の魅力でしょう。

フランス文化も楽しめるカナダ・ケベック州

その他どの都市も魅了的なカナダですが、フランス言語だけでなくフランス文化を残す点で一線を画すのがケベック州です。都市名は州都であるケベックシティより州内最大都市モントリオールの方が耳馴染みがあるかもしれません。

カナダのモントリオール市内は大まかに西部(英語圏)と東部(フランス語圏)と居住区で分かれて、買物など外出先を変えることで言葉が切り替わるという特徴的な環境があります。しかしカナダでもトロントに次ぐ第二の経済都市であり、観光地としても有名なことから、モントリオールの中心地ではほぼどこでも英語とフランス語が使えます。これがカナダのバイリンガル都市として名をはせる理由です。

「北米のパリ」と称されるモントリオールは、フランスを連想させる街並みやテラスのあるカフェなどが集まる区画があり、アートとの結びつきも強く街には美術館やギャラリーも多いです。日本でも高い人気を誇るサーカスに高い芸術性を取り入れたシルク・ドゥ・ソレイユはケベック州発祥ですし、毎年夏には世界最大級のジャズフェスティバルも開かれます。ファッションもバンクーバーやトロントと比較すると、ヨーロッパ的センスが光るお店や人が多いです。モロッコやタヒチ、ベトナムのフランス語圏移民が開いたレストランもレベルが高く、カナダの他州に比べて食も楽しめます。

モントリオールから車で3時間ほど走ると州都ケベックシティに着きます。フランス語に力を入れたい方は、主要言語がフランス語のみになるケベックシティがオススメです。
地区で雰囲気が変わるモントリオールと異なり、言語だけではなく文化・環境、全てにおいてフランス一色になります。さらに、メイプルシロップを使った料理や製品も多く、大都市モントリオールよりも伝統的なケベックグルメを楽しめます。
城塞に囲まれた旧市街は世界遺産でもあり、その雰囲気はカナダにいる事を忘れさせるほどです。
学校で英語とフランス語を習って終わりではありません。ケベック州では、学校の外へ出ても、両方の言語を実践で使える環境が備わっています。

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ネイティブの友達が出来やすい

カナダの語学学校ではクラスメイトと友達になるのに時間はかかりません。ただ、語学を学ぶという目的であれば、留学生同士だけではなくネイティブの友達を作りたいと誰もが思うのではないでしょうか。通常、語学学校に通う生徒は英語、またはフランス語を話すことのできない外国人のため、目的言語のネイティブと知り合うのは難しいものです。これはカナダに限らず、どこの国で語学を学ぶにしても当てはまることだと思います。

しかし、カナダに留学をすると、ネイティブのカナダ人が国内留学に来ていたりします。英語圏のカナダ人にとって、フランス語を学ぶためにわざわざフランスに行くよりも同国内のフランス語圏で学んだ方が、為替換金も無く経済的で、さらにいざという時には英語を使うことができるなどメリットが多いからです。彼らはバカンス感覚で国内留学している事が多いので、クラスの外ではほとんど英語を使っています。学校ではフランス語を学び、プライベートではネイティブのイングリッシュスピーカーと交流をもつことのできるカナダ留学は、英語とフランス語、両方を学ぼうとしている人にとって、両方の言語習得を目指すうえで、他国、他州にはないメリットがあります。

さらにケベック州には、北のハーバードと呼ばれる英語系のマギル大学や、フランス語系大学としてはパリ大学に次ぐ規模を誇るモントリオール大学があり、そのレベルの高さから他国の留学生にはもちろん、カナダ他州からの学生にも人気があります。

海外では、学生がマンションの一世帯を他の生徒とルームシェアをして一人当たりの家賃を節約する滞在方法が主流です。
モントリオールでは、東部と西部で言語が別れているため、学生は各々の母国語に合わせてアパートを見つけます。
つまり自分が学びたい言語の地域でアパートを探せば、フランス語系カナダ人や他州から来た英語系カナダ人がルームメイトということも珍しくありません。

彼らは短期ではなく年単位で来ていますから、私達よりも現地の生活に根付いています。仲良くなって、一緒にホームパーティを開いて彼らのカナダ人の友達を招いたりできます。そうして仲良くなると、逆にイベントに招かれることもあります。簡単な日本料理が作れたり日本文化について話せるようになったりしておくと、盛り上がるでしょう。そこから同じ趣味や興味を持つ人と出会って、また交友関係が広がることもあります。
最初は語学レベルの差を感じ気が引けるかもしれません。そこが問題であれば誘われませんから、機会があれば躊躇せずにどんどん参加し語学力強化に役立てましょう。

さいごに

ここでは、カナダの中でも北米の経済大都市の一つでありながら、ヨーロッパの雰囲気とフランス文化を継承するケベック州を中心に、そんな環境でフランス語を学ぶメリットについて説明しました。みなさんの目標に合った留学先を見つけるうえで、参考にしてみて下さい。

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