アメリカよりは治安がいい。しかし危機感はもって生活しないければならないカナダ
出典:国連の犯罪調査統計及び各国の司法当 国際刑事警察機構
2017年1月の外務省の報告による実際の犯罪発生率(人口10万人あたりの犯罪人知件数)は日本の約5倍、2015年、国連の犯罪調査統計及び各国の司法当 国際刑事警察機構によると人口10万人あたりの他殺者数は日本の約5.5倍です。世界でもトップクラスの治安のよさを誇る日本人がイメージする環境とは、ややイメージギャップがあります。
犯罪の内容としては、ギャング絡みの発砲・暴力事件や、夜間の銃器、刃物での脅迫・暴行、その後の盗難などだと言います。アメリカと異なりカナダの場合、一般の拳銃の所持や利用は認められていませんが、アメリカに隣接していることもあり、銃の密輸は後を絶たず、在留邦人が銃器で脅迫されるなどの被害報告も挙がっているため、危機意識を持って生活する必要があると言えます。特に夜間、人気の少ない場所に出かける際などには十分な注意が必要です。
特に注意すべきは軽犯罪
トロントやモントリオール、バンクーバーなど留学先として人気の都市では、日本人を含む留学生を狙ったスリや置き引きなどの軽犯罪が多発しています。
例えば、レストランやバーなどで食事の際、人が集まる祭典や音楽のフェアなどのイベント会場にて、椅子の上や机の下においておいた鞄が盗まれる、または鞄から貴重品が抜き取られる、クレジットカードなどがスキミング被害にあうなど多発しています。アルコールを飲みながら会話に夢中になったり、お手洗いなどで席を外したりするタイミングなど、貴重品に対する危機意識を持つよう心がけましょう。
日本では「ダメ!ぜったい!」-マリファナは合法化!?
日本では無許可所持に最高懲役5年、営利目的栽培には懲役10年という重い刑罰がつく犯罪の元となる「大麻(マリファナ)」。2017年4月、カナダ政府は嗜好品として大麻(マリファナ)の使用を2018年中旬頃までに合法化する法案を議会に上程しました。
法案が通った場合、18以上のカナダ国民は店頭でマリファナを購入できるようになります。
2014年の調査によれば、人口約3,500万人のカナダでは、100万人が日常的にマリフアナを使用しているという事実があり、特に、未成年者(カナダでは18歳未満)の大麻所持や使用が問題視されています。そこで、カナダ政府は、マリファナを合法化したうえで生産や流通、販売に厳格な規制を設け、未成年のマリファナ入手抑制につなげたいとの考え、当法案を打ち出しました。日本人にはない奇抜な発想に、言葉が詰まってしまう日本人は私だけではないはずです。
*大麻はカナダ、オランダやアメリカのいくつかの州などで医療の現場で治療に使われているものの、大麻の吸引は、燃焼時のタールによって慢性的な気管支炎、癌などの原因、精神的な害としては統合失調症、うつ病、パラノイアなどの精神障害があるとされています。
*出典:Wikipedia-大麻
中毒性や身体への悪影響は煙草やアルコールよりも少ないなどという意見もあるマリファナですが、軽度の刺激では満足できなくなった人々がより刺激と中毒性、身体への影響の強いドラッグに手を出すこと、またその可能性も高いことが考えられ、犯罪件数の増加も想定されると思います。
カナダでは、合法化されていない今でも温かいひだまりのなか、公園で気持ちよくマリファナを使用している方も普通にいます。たとえ合法化されたとしても、自身に使用はもちろん、思わぬ犯罪に巻き込まれる可能性なども考慮し、使用している人々との人間関係などには十分に注意しましょう。
万が一、犯罪に巻き込まれた場合は、すぐに警察に届け出をしましょう。
電話による緊急連絡番号は911です。バンクーバーであれば、“Japanese please”というと日本語での対応も可能です。
その他、状況だけではなく、安全対策方法も知りたいという方は、留学前に必ず確認したい海外の治安情報と留学中の安全対策をご参照くださいね。