体験談インタビュー開始後、「ちょと日本語が変ですみません」と何度も繰り返される幸正さん。確かに日本語の不自由な感が否めない幸正さんは、オーストラリアでの留学期間中、渡航して1ヵ月目以降、ほぼネイティブ環境で生活していると言います。外国語大学に通っていたため、基礎の英語力に問題はなかったものの、「スピーキングに自信が持てない」といっていた留学前がウソのようで、担当留学カウンセラーとしては、本当に嬉しく心温まるインタビュー時間でした。
英語ができれば世界が広がる!
留学経験を通じて、あらためてそう感じたという幸正さんの体験談インタビューをご紹介します。
1、休学して留学しようと決めた大学3年生
2、友達ができるかどうか不安だったけど、気が付けば1ヵ月間でネイティブの友達が!
3、留学前の自主学習が身を結んだ語学力向上
4、人間的成長を感じたビジネスインターンシップ
5、メッセージ
1、休学して留学しようと決めた大学3年生
外語大に通い、英語を勉強していた幸正さんにとって、実用的な英語コミュニケーション力を在学中に習得したいという思いは、幸正さんが留学しようと考えられた、一つの大きな理由だったと思います。
しかし、幸正さんの留学の動機は、英語力だけではありませんでした。
幸正さん
私が留学しようと決めたのは、実用的な英語力の習得と、就活前の1年間、もう一度自分を見つめなおしたいという大きく2つの理由がありました。
「実用的な英語力の習得について」
高校生のころから、英語を使いこなせるようになりたくて、大学受験の際には、実用的な英語を学べそうな大学と学部に焦点を絞り、大学受験をしました。合格したのは、法政大学のグローバル教養学部と今の神戸市外国語大学でした。どちらも、高度な英語運用能力の育成と学問的専門性を追究できると謳っていてため、同じように実用的な英語コミュニケーション力を向上できる機会を得られるのであれば、学費を抑えられる国公立の方がいいと考え、神戸市外国語大学を選びました。神戸市外国語大学を悪くいうわけではありませんが、残念ながら、私が期待していたレベルの授業は多くありませんでした。
大学生時代は二度と戻ってきません。
社会人になってから後悔するくらいなら、休学し、お金をかけてでも、大学生時代に自分が求める英語力を習得しておきたいと考えました。
「もう一度自分を見つめなおしたい」
大学で始めたフレンチバルのアルバイトで、普通の飲食店でのアルバイトではありましたが、出会った人が本当に素晴らしい人で、「仕事」というものへの考え方が大きく変わりました。「仕事ができる人間になりたい」そう思わせてくれたんです。
実は、最初、アルバイトを通じて料理に目覚め、シェフを目指したいと考えるようになりました。一時期は、大学を中退し本気でシェフを目指そうかと考えたほどです。
しかし、両親からの賢明な意見と、自分自身でもシェフとして実際に働いている方などへのインタビューや、収入面、労働環境、将来、自分が本当に目指す人材像の見直しなどを踏まえ、もう一度、将来、本当にやりたいことは何か、どんな仕事につきたいのかを再度考えるようになりました。
ただ、一度は本気でシェフになりたい!と考えていたからこそ、あらためて他にやりたいこと……と言われても、「食」に関わることには変わらず興味があったものの、明確に「やりたいこと」を見つけることができませんでした。そこで、「留学を通し、就活前に1年間、もう一度自分を見つめなおしたい。将来のことを考えたい」と考えました。
通っていた大学が外語大だったということもあり、周囲に留学経験者も多く留学を考え始めたばかりの時は、海外の大学で学部受講するプランを考えました。自分自身は外大で英語の勉強はしているものの、周囲の友達は、大学で専門的な知識や技術を身に付け、自分の専門性に磨きをかけていたこともあり、「英語が多少できるだけ」「社会に出て何ができるのか」「大学などで何か専門的な知識や技術を身に付けた方がいいのでは」……そういう焦燥感もあったかもしれません。
なので最初は「ビジネスを学ぶ」という専門留学を考えました。
海外の教育機関でビジネスを学ぶことで、英語で勉強できるという内容に、英語力も伸ばせるし、ビジネスに関する専門的な知識も身に付けられるのではないか、と、考えたんです。ただ、ビジネススクールの入学に必要な公式な英語スコア(TOEFLやIELTS)を持っていませんでした。「留学するぞ!」と決断したのは、渡航の3~4ヵ月前だったため、そこからTOEFLやIELTSのスコアを取り直している時間もありません。そこでワールドアベニューさんからビジネスインターンシップの存在を教えてもらいました。
先述した通り、「働くこと」は自分の人生にとても大きな影響を与えました。
日本でもアルバイト経験はありましたが、本格的なオフィスワークの経験はなかったですし、海外で本格的な就労経験を積むことで、帰国後の就活や社会人としてのスタートも順調に切れるのではないかという思いと、将来の「やりたいこと」が見つかったり、見えてきたりすることがあるかもしれないという思いと重なり、最終的に海外ビジネスインターンシップに決めました。
2、友達ができるかどうか不安だったけど、気が付けば1ヵ月間でネイティブの友達が!
あっという間の準備期間を経て、オーストラリアに出発。
友人ができるのかがやや不安でしたが、シドニー到着後、約1ヵ月間で気が付けばネイティブの友達との輪が広がっていました。友達作りはMeetupというアプリを利用し、自分の興味関心のあるイベントへの参加、その中で、友達を作って…、その後は友達が友達を呼び、だんだんと輪が広がりました。
オーストラリアでは、日本よりも友達の輪が広がりやすいと感じています。実際に、ネイティブの友達も他国の友達も、最初は2人から、でも、気が付けば4人、8人と、あっという間に広がっていきました。
今は、このMeetupからの派生した友達でも、すごく仲のよいメンバー8人で、週1回くらい思い切り遊んだり、語ったりしています。バックグラウンドは香港やニュージーランド、インドネシアなどさまざまですが、全員社会人のネイティブです。もちろん、ネイティブ以外にもいろんな国の友達がいます。ドイツ、インドネシア、韓国など、国籍はさまざまです。
昨日も、気が付けばカフェで5時間以上も語り合っていました(笑)。相手はオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカに展開するオセアニア最大の小売業者(スーパー、コンビニ、酒屋など)であるWoolworths Limitedに勤める(オフィスワーク)友人で、年齢は28歳、日本にいたときにはなかなか友達になれる(というか出会える)層ではなかったので、話をしているだけでもとても刺激になることが多く、面白いです。
日本人も、同じワールドアベニューを使ってオーストラリアに来ている方で、気の合う友達が数人います。ただ、彼らとたまに話すとき以外は、ほぼ英語環境です。
シドニーには、さまざまなバックグラウンドを持つ方が共存しているため、各々が各々の英語のアクセントを持ちます。ただ、どこの国の発音がすごく強い!というよりは、中間的な発音(インターナショナル)な感が強く、リスニング力の強化につながっている点もよかったことですね。
生活の場、シェアハウスは、オーナーが韓国の方で、シェアメイトも韓国人がほとんどです。ただ、1人部屋なので、そこまで気になりません。費用は週170ドル(日本円で15,000円程度)なので、まずまずかと思います。
3、留学前の自主学習が身を結んだ語学力向上
ビジネスインターンシップ前にダブルスクールという形で、MIT InstituteとJET English Collegeの2つの語学学校を同時受講しました。
実は、少しでも英語力を伸ばして、留学をより充実した時間にしたいと考え、留学することを決断してから出発するまでの間、約3ヵ月間、再度英語を猛勉強しました。特にリスニング力とスピーキング力を伸ばすため、一人、黙々と勉強したんです。
特に、「スピーキング力」に直結する発音やイントネーションは、何度も繰り返し練習しました。個人的にお勧めなのは音声が流れる教材です。私の場合は、英語教材で1センテンス聞いて、同じスピード、同じイントネーション、同じ発音で繰り返せるようになるため、何度もなんども、時には一つのセンテンスを100回以上繰り返すこともありました。
実際に勉強するなかで、ネイティブと全く同じ発音で英語を喋れるようになるのは、物理的に無理があるんだな…ということに気が付きました。それと同時に、努力すれば、日本語発音は消すことができるんだということも知りました。
これら、出発前の努力もあってか、JET English Collegeでは、レベル9~10(全12レベル)から、MIT Instituteは一般英語のクラスではなくケンブリッジ英語検定対策コースから勉強をスタートしました。
JET English Collegeでは、レベルの高いクラスだったこともあり、ほぼマンツーマンで授業を受けることができ、1対1でとにかく英語を聞いて喋りまくりました。文法も発音も頭ではわかってはいるものの、いざネイティブスピードとなると間違えずに話すことが難しく、最初はやや苦労しました。特に、‘L’と‘R’の発音はよく直されました(笑)頭ではわかっているし、間違えた瞬間も「あ!今、Lの発音になっちゃった…Rなのに……」と気が付くんです。ただ、やはり間違いは間違いです。JET English Collegeでの強制的なスピーキングのトレーニングは、発音や文法など、強く意識せずに自然と話ができるようになるために、効果的だったなと感じています。
また、ビジネス英語コースは面白かったです。
ビジネス英語コースは、3レッスンあるのですが、内1レッスンは、ビジネスシーンで使う表現方法(Would you~、Could you~ など、丁寧な言い回しなど)なのですが、その他の2レッスンは、ビジネス英語というよりも、ビジネスを学ぶ感じでした。オーストラリア・コモンウェルス銀行で働く友人も、JET English Collegeで使っているビジネス英語の教科書を見て「これは本物だね!」と言ってくれるほどで、外語大で語学を学んできた私にとっては新しい学びも多くとても面白かったです。
4、人間的成長を感じたビジネスインターンシップ
ビジネスインターンシップ先の企業は、ワールドアベニュー 現地スタッフの方ともいろいろと相談をしながら面接準備や面接を進めていき、最終的にツーリズム関係のコンサルティングを行っている企業に決まりました。
インターンシップ先企業との面接前に、語学学校の先生に面接テストをしてもらうのですが、過去最高得点をいただきました!練習と本番を重ねたおかげで、メンタルも鍛えられ、最終的に決まった企業との面接の際には、緊張せずに話をすることができました。
企業選定を行う上で、マーケティングの業務に携わりたいと最初はこだわっていたのですが、いろいろと進めていくなかで、一緒に働く「人」にこだわるようになりました。シドニーは、本当に多国籍な国で仕事(業務)次第では、本当にさまざまな人々と出会うことができます。結果、仕事を教えてもらったり、仕事で関わったりする人達に対して、尊敬と多様性を持てることを重要視し、最終的に今のインターンシップ先に決めました。
今、私がしている仕事は、インターン先企業のクライアントのプロダクト(商品、企画など)を旅行会社へ持って行き、各会社の旅程にクライアントのプロダクトを入れてもらうというセールス中心の仕事です。取引先と人間関係を構築することはもちろんですが、商品を取り扱う際の注意事項や販売時、差別化できるポイントの情報提供など、すべて英語で伝え、結果を出していかなければなりません。
インターンシップを通じて、関わる人々へ礼を尽くすところや、ファーストインプレッションの大切さ、メールの送り方、交渉術など、よくビジネス書に書かれてはいるものの、実践しようと思うとなかなか難しいことを、現場で学べているという感じです。私はまだ学生なので、社会人経験はなく、このインターンシップを通じて、ビジネスの基礎を実践的に学べているということが、とても貴重な経験だなと感じています。英語力に関しても、フォーマルな場で使ったことがなかった私にとっては学びも多く、スキル的な観点でも成長を感じています。
また、スキル的な観点だけではなく、人間的な成長を感じることも増えました。
現在勤めている会社の上司が、非常に魅力的な人で、どの取引先に行っても「彼から学べることはたくさんあるよ!」「本当に尊敬できる人だから、下に就くには理想的な環境だね」など、お話しいただくほどです。実際に、一緒に取引先の会社訪問をさせていただいたり、クライアントとやりとりをしたりするなかで、人間関係を築く上で本当に大切なことを学べていると感じます。
シドニーは先述した通り、本当に多国籍・多文化な国で、世界中の人々が共存しています。よって、取引先の企業やご対応いただく方のバックグラウンドもさまざまです。文化や習慣が異なり、その国その国で好ましい対応や発言、交渉の流れが異なります。その人その人が持つ特性を把握し、柔軟に対応する上司の姿は本当に勉強になりました。
私は、日本にいるときからできる限り長い期間、インターンしたいと考えていました。たった1~2ヵ月間では、仕事を覚えるだけで終わってしまい、本物の就労経験とは呼べないと考えていたからです。実際、インターンシップを始めて、3ヵ月間が過ぎたころくらいからセールスの仕事を徐々に一人で任せてもらえることが増えてきました。留学前は、3ヵ月未満のインターンなども併せて、いろんな留学会社、語学学校のプログラムを比較しましたが、私の決断は間違っていなかったなと嬉しく思っています。
1人でのセールスの仕事は、上司が背中で見せてきてくれたことを実践しているつもりなのですが、当然、最初からそんなにうまくはいきません(笑)。一人で営業を任されるプレッシャーはもちろん、取引先の大手企業 ジェネラルマネージャーの方などと、萎縮せずに喋ることにも、最初は苦労しました。
躓いたこと、うまくいかなかったことがあると、ビジネス書(もちろん英語)を読み漁り、解決策を探し、新しい仕事に向き合いました。最近は、トライアンドエラーを繰り返し、経験を重ねたことで、フォーマルな場でも萎縮せず、相手ときちんとコミュニケーションできるようになってきました。
最近、あらためて、留学に来てよかったな…と感じています。
日本でもTOEICの勉強はできたし、勉強を続けていれば、留学経験なしにTOEIC満点を取ることもできたかもしれません。ただ、今、私が実体験し、学んでいるインターンシップでの就労経験や、海外でさまざまな国の友人と出会うことで得られた経験や自信は、海外に飛び出さなければ、決して得られることのなかった経験です。
この経験は、自分の将来を助ける大きな糧になると確信を持っています。
インターンシップ先企業が決まるまでの間、アルバイトもしていました。
飲食店のお店へ派遣を行っている派遣会社に登録し、仕事を紹介してもらうという流れで、接客のバイトをしていました。時給は平日が24ドル(日本円で2,000円程度)、土日祝日がいいときだと33ドル(日本円で3,000円程度)で、一番働いたときは、1週間で10万円くらい稼いだこともあります。日本でも飲食店でアルバイトしていましたが、大学の夏休み時期に毎日働いて月10万円ちょっとの給料だったことを思うと、オーストラリアの就労環境、待遇の良さを感じました。
インターンシップやアルバイトを通じ、海外の就労環境、待遇を目の当たりにすることで、就職は日本だけではなく海外も一つの選択肢だなと考えるようになりました。現地でそのまま就職というのはビザの観点から難しいのですが、日本の企業でも海外に支店を置いている企業や、外資系の企業なども視野にいれ、就活していきたいです。
まだ、絶対にこれがやりたいということは決まってませんが、やはり、以前から興味のある「食」と、頑張ってきた「英語力」、そして「海外」この辺をキーワードに就活していきたいと思っています。
また、私は、よく言えば好奇心旺盛で行動力があると言えますが、悪く言うと優柔不断で、やや思慮の足りないところがあります(笑)ただ、長所短所は表裏一体だと思っているので、私の性格がよい方向で活かせる企業と出会えるといいな…と感じています。
5、メッセージ
留学すると、日本にいたときとは比較にならないくらい、さまざまな出会いと刺激が溢れています。
英語というコミュニケーションツールを持つことで、想像以上に世界が広がります。「英語を学ぶ」とは、「世界を広げ」、ひいては「自分の可能性を広げる」ことに繋がります。
留学したいと思うなら、ぜひチャレンジすることをおすすめします。
また、留学すると決めている方には、留学準備期間中に、できるだけ英語力を伸ばしてくることをお勧めします。たった1年間しかないので、英語力があることで1日いちにちをより充実した時間にすることができるし、友達も仕事も本当に楽しむことができます。
頑張ってください!
お名前:野呂 幸正様
渡航期間:2016年8月から2017年8月
留学プラン:海外ビジネスインターンシップ
渡航先:オーストラリア シドニー
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