留学先で世界中の友達を作っている人が心がけている5つのこと
恋人のことや、はやりのファッションのこと、日々の勉強のことや進学・進路のことなど、普段日本で、日本語で友達とするたわいもない日常の会話。これらがすべて英語になる……と考えると、「留学先で友達、できるのかな?」と不安を感じる方も少なくありません。
今回は、「せっかくの留学するのだから世界中に友達を作りたい!でもどうしたらいいんだろう?」と感じている方のために、留学先で世界中の友達を作っている人が心がけている5つのことをご紹介します。
1、留学デビューしちゃう!
2、意識高い系でいい!
3、差別や偏見を持たない!
4、英語力は留学して最初の3ヵ月が勝負と心得る!
5、何事にも積極的にチャレンジ!
まとめ
1、留学デビューしちゃう!
高校デビュー、大学デビューという言葉を聞いたことはありませんか?
高校デビュー、大学デビューとは、小学校、中学校などの今までの人間関係が途切れるタイミングで思い切り自分(キャラや外見)を変え、心機一転、新生活に臨むことです。これを留学でやっちゃおう!というものです。
「大学デビュー」とググってみると、「大学デビュー 痛い」「大学デビュー 失敗」など、非常にネガティブなコメントが飛び交っていますが、この「デビュー」、私は大賛成です。
だって、自分が自分のことを好きでなければ、誰が好きになってくれるのでしょう?
それに、自分を変えるって本当に大変です。外見はもちろんですが、喋り方や行動などを思い切り変えようと思うと勇気がいります。努力もいります。でも、自分を変えよう、変わろうとすることで、最初は多少無理があっても、世界が広がり、新しい人々との出会いが増え、「フリ」が、本当の自分の姿になっていくのであれば、全然いいじゃないですか。
ただ、同じ高校のクラスメイトが、ある日突然キャラチェンしてたら、周りも驚くし、不自然・違和感半端ないですよね?どんなに変わろうと思っても、周囲から「いやいや、お前は違うだろ…」という雰囲気に負けてしまいそうですよね。だから、高校や大学などの節目のタイミングでチャレンジするのがベストなんです。
そして留学は、かなりお勧めのタイミングです。
だって、自分のことを知っている人がほとんど周りにいないのですから。
実は私自身、留学デビューした感がありました。
留学前にものすごく意識して留学デビューしたということではありませんでしたが、留学し、「自分のことを知っている人がいない」ということをあらためて感じたとき、「あ、素の自分を思い切り出してもいいんだ」と思いました。
私は、特に高校時代まで(大学時代も引きずっていたと思います)どちらかというと、変にまじめぶった子で、俗にいう「つまらないやつ」でした。高校時代、みんなの前で冗談を言ったり、場を盛り上げたり、バカなことをしたり、本当はすごくやりたかったし、それができる子がすごくうらやましかったけど、小さなくだらないプライドが邪魔をして、なかなかできませんでした。
それが留学先では、バカなことしてもいい!?と感じられたのです。
だって、誰も自分のこと知らないし、英語は喋れないし、ある意味開き直って、「できる風」にかっこつけることもなく、ちょっと(実はかなり?)、あほでバカで、面白いこと好きの自分をどんどん出していきました。
英語ができなさすぎて、わからないことを知ったかぶりすることもできないし、だからと言って、周囲とのコミュニケーションに閉じていては、英語もできるようになりません。英語ができないからこそ勉強のために留学しているわけで、「バカだと思われていい!思い切り開き直ってしまえ!」と思ったことがきっかけでした。
変にカッコつけたり、見栄を張ったり、知ったかぶったりしなかった結果、語学学校でも、留学中に始めた仕事でも、本当にさまざまな国の友人ができました。クラスメイトではイタリア人、フランス人、ロシア人、ポーランド人、仕事ではスペイン人、ドイツ人、イギリス人、オーストラリア人、シェア生活ではインド人、ドイツ人、イギリス人、アメリカ人、フランス人など……。
本来使われる「デビュー」とは少しニュアンスが違ったかもしれませんが、私は新しい自分の姿で挑戦するのに、抵抗感が少ない環境だからこそ、できることもあると感じました。留学は、自分の殻を破れるとてもよいチャンスだと思います。そして、そんな自分だからこそできる新しい出会いや友人がたくさんいます。
2、意識高い系でいい!
「意識高い系の人って、ちょっとウザい。」なんて話を聞いたことありませんか?
だからなのか、本当は「もっと頑張った方がいい」「真剣に取り組まないと!」と思っていても、その真剣さや熱意をなかなか表に出せない方も多いと思います。
実は留学でも同じ現象が起こることがあります。
特に意識低い系日本人が多いと、意識高い系は「ちょっとウザい人」として扱われてしまうことが多く、つまらない事態になります。
実際に私が体験した例をご紹介しましょう。
私は海外インターンシップ・プログラムで留学しました。ただし、インターンシップで働くために必要な英語力がなかったため、渡航して数ヶ月間は語学学校と呼ばれる英語で英語を学ぶことができる教育機関へ通いましました。語学学校には、母語を英語としない留学生が世界中から集います。ただ、学校によって集う学生の国籍比率はさまざまです。私の通っていた語学学校は、非常に日本人の多い語学学校でした。日本人が多いと言っても他の国の留学生もいますし、そこは海外なので外に出れば、日本人以外との交流の時間の方が多いです。しかし、渡航したばかりの時は不安や心配、わからないことも多く、ついつい日本人同士で甘えてしまいがちです。
ただ、英語が全くできない状態にも関わらず3ヵ月後にはインターンシップが始まるという状態だった私は、結構必死だったので、休憩時間になると日本語で会話し始める他の日本人を見ていて、「絶対にからまないぞ!」と考えていましたし、日本人と関わるときも、なるべく他国の留学生と一緒に話すことで、日本語だけにならないように心がけました。
そんなある日、日本人同士でしたが、できる限り英語で話そうと思っていた私は、彼に英語で話しかけました。
すると
「なんで日本人同士なのに、英語なの?別によくない?なんかバカっぽいし」
と言われました。
確かに、バカっぽいんです。というか、ネイティブから見たら完全バカですよね(笑)
日本人同士なのに、スーパー片言の英語で身振り手振り話しているんですから。
その一言を言われて以来、「あの子って、日本人相手でも英語で話かけてきて、なんかウザい…」とか「英語、喋れないくせに、英語でコミュニケーション取ろうとか、ちょっとだるい」とか、思われてたりするのかな…。だとしたら嫌だな…。そんな風に考えるようになりました。
ただ、意識高い系でいいと思うんです。
先の話も今思えば、どんだけ小心者だよ?!と当時の自分に喝を入れたくなります。
わりと「気にしぃ」だったのですね。
私は意識高い系だったおかげで、日本人以外の国の友達がたくさんできました。(日本人の友達はあまりできませんでしたが……苦笑)
同じ語学学校に通っていたポーランド人の子は、「なぜ、日本人は日本人同士でランチするの?」と聞いてきましたし、イタリア人は「せっかく留学しているのに、なぜ英語で会話しないの?僕たち日本語はわからないよ」とやや怒り気味。そして、放課後、一緒に宿題をしたり、週末のイベントや飲みに声をかけたりしても、参加しようとしない日本人に対して不思議がっていました。
私はこのような彼らの嫌味のない発言に救われたと同時に、「意識高い系でいい!!」と開き直ることができました。
気が付けば周囲は意識の高い日本人と外国人の友達ばかりです。
英語環境で孤独に苛まれたときも、途中で日本語環境に逃げそうになったときも、友人たちの一言ひとことに救われたことを覚えています。
3、差別や偏見を持たない!
日本人はとても差別的な人種なのだと留学してみて気が付きました。
「そんなことない!」と言われる方もいらっしゃるかと思います。しかし事実、日本人は、「外国人」というと、白人で、金髪で、ブルーの目の人をイメージする方も多く、海外生活というと人気テレビドラマの「The O.C.」に出てくるような家庭での生活を思い描く方がほとんどです。
実際、留学カウンセリングをしている中で「ホームステイ先のご家族がアジア系の方でイメージと違った」や「韓国系アメリカ人だから英語が下手」など、日本は未だに鎖国していたんだろうかと感じるような、差別的な発言を多々聞きます。
アメリカやイギリス、オーストラリアやカナダなど主要英語圏と呼ばれる国は、移民も多く、さまざまなバックグラウンドを持つ人々が共存しています。アジア系の方もヨーロッパ系の方も、中東系の方も、いらっしゃいますし、国際結婚も、ハーフもクオーターも当たり前です。肌も目も髪の色も違うことの方が普通で、文化も習慣も価値観も、食生活も、さまざまなことが異なります。そして、それこそ、日本で感じることのできない国際社会です。
ここに日本での外国のイメージを持ち込み、拒否してしまうと、友達作りはおろか、留学で得られるものが半減してしまいます。自分が今まで持っていたイメージや概念を覆すことがあったときにこそ、興味を持ち違いを楽しんでいけるようにする気持ちが大切です。
高校留学中のお客様からこんなお話を伺ったことがあります。
留学したばかりのとき、英語の勉強をするクラスに、中国人の留学生が多くいたそうです。
最初は中国人ばかりの環境に、なんとも言えない残念な気持ちを抱いたと言います。また同時になんとなく怖い印象を持ったそうです。しかし、実際に入学してみると日本のことや日本人に対して興味関心を持っている子が多く、中国語交じりの英語と日本語で一生懸命話しかけてくれたこともあり、思いのほか早く友達もできました。
日本でニュースや映画、ドラマなどを見ていると、中国や中国人に対してネガティブな印象を植え付けられることばかりですが、1人ひとりと直接話をしてみれば、抱いていたイメージとは異なることが多く、驚いたそうです。そこで彼女も中国に対し興味を持つようになり、一生懸命会話することで気が付けば英語力も伸びたといいます。
その後、英語コースを終え、高校の本科コースに進むと、中国人の子たちと友達になったときと同じ感覚で、偏見や先入観を持たずに、他の国の子たちとも接することができたため、ネイティブのオーストラリア人やほかの国から留学に来ているドイツ人の子たちなどとも友達の輪が広がったそうです。
4、英語力は留学して最初の3ヵ月が勝負と心得る!
皆さんにとって「友達」ってどんな存在ですか?
友達って、仕事のこと、勉強のこと、人間関係のこと、家族のこと、将来のこと、恋人のことなど、本当にたくさんのことを話しあったり、人生のさまざまな瞬間をシェアしたりしませんか?
そう、本当に「友達」になるためには時間が必要なんです。
高校留学や海外の大学進学などで2年、3年と留学する方を除くと、半年から1年程度の留学期間の方がほとんどです。すると渡航して最初の3ヵ月くらいまでを目途に、英語力の基礎を作り、後半3ヵ月から9ヵ月は人間関係づくりができなければ、本当の友達にはなかなかなれません。
つまり!友達作りを含む留学成功のカギは、渡航後いかに早いタイミングで英語力を一定のレベル(ネイティブの子たちとなんとかコミュニケーションとれるレベル)まで伸ばせるのか?にかかっているということです。
1年間の留学の場合、最初の3ヵ月間で英語力をグッと伸ばすことができると、友達作りの機会も一気に増えます。例えば、語学学校に通っている方の場合、英語力が低い状態だと、どうしても学校内での生活に終始しがちです。英語力が伸びれば、学校でできた友達と、積極的に学校外にでることができます。現地の大学で一般公開されている部活動に参加できたり、ネイティブの人たちが多く参加するさまざまなイベントへ参加できたりします。シェア生活でも言葉の壁を気にして日本人同士で生活する必要もなくなります。
私が参加した留学は最初の約3ヵ月間、語学研修、その後、インターンというプログラムでした。ワールドアベニューにも大学生の方に人気のビジネスインターンシップ・プログラムや看護師のための留学プラン、アシスタントナース有給インターンシップ・プログラムがありますが、似たような感じです。
「3ヵ月後にはネイティブ環境で働かないといけない」というプレッシャーが、私の英語力向上を後押ししてくれたこともあり、4ヵ月目からはシェア生活も仕事も日本人1人という環境で生活していました。英語はペラペラではありませんが、なんとかコミュニケーションはとることができるレベル……。でも、シェアメイトに話しかけたり、一緒に食事を作ったり、仕事や生活を介して知り合った人たちと大学で一般公開されていたスポーツジムやプールに通ったりできました。時にはお互いの部屋のベッドで一晩中、留学後の進路、新しい恋人のこと、母国の家族のことなど、本当にたくさんのことを話しました。気が付けば、最後には、空港で抱き合って涙を流しながら別れを惜しむ友達ができました。
5、何事にも積極的にチャレンジ!
わかっているけれど、留学中に、なかなかできないのがコレです。
留学する際、誰もが最初は「日本人同士で固まらない!」「必ず英語力を伸ばして帰ってくる!」と、心に決めます。しかし、言葉の壁や海外の子たちの積極性などに押されてしまい、なかなか実行に移せないという話はよく聞きます。
海外の子たちは何かと積極的です。学校で勉強している際に、教師への質問を躊躇したり、自己紹介をするに伴い怖気づいてしまったりするなんてことはありません。テンションもやや(?)高めで、豪快な子たちが多いです。ややおとなしめの日本人は、そんな海外の子たちの勢いに押されてしまうのでしょうね。
私自身、語学学校に通っていた際は、日本人が多かったこともあり、「日本人とは絶対に慣れ合わない!」と心に決めていました。日本人同士でつるむ他の日本人留学生を見ると「意味わかんない」とも思っていました。
しかし、語学研修後、インターンシップに参加、日本人1人という環境に若干病みます(笑)。
当たり前なのですが、英語しかない環境なので、シェアハウスや仕事のルール、新しい街での生活、銀行口座やカードの作成などいろんなことの理解が中途半端になります。日本では一人ラーメンも一人牛丼も問題なくできる私でしたが、言葉の壁や新しい生活環境への不安から、一人サブウェイすら上手にできませんでした。
インターンシップ開始から1~2週間、語学学校に通っていたときの積極性はどこに消えてしまったのか……と思うほど、消極的な私がいました。わかってはいるものの、一歩踏み出して、他の国の子たちの中に入るのが怖いんです。「情けない」「これじゃだめだ」とわかっていたものの、なかなか踏み出せませんでした。
そんなとき、ドイツの女の子が、「一緒にランチしない?」と声をかけてくれました。その時の私の心境は複雑でした。YESと言えばいいのに、「みんな」の中に入って会話についていけるのかどうか不安だった私は、NOと答えることも考えたんです。その瞬間、「あぁ、こうやって私はせっかく友達ができるチャンスを自ら逃してしまっているんだ」と気が付きました。気が付けたおかげで、チキンな自分を振り払い、「ありがとう!一緒に食べよう」と答えることができました(笑)。
そのときのランチは、悲惨でした。まだまだうまく喋れなかった私は、みんなの話を聞いているだけでいっぱいいっぱいだったんです。周囲が笑うタイミングと半テンポ遅れたタイミングで笑いを合わせ、くやしさいっぱいにそのランチを終えました。ただ、このままではだめだ!という意識が同時に芽生え、次からは誘われなくても「一緒にランチしよ」と自分から声をかけられるようになりました。周囲もそんな私を(若干面倒くさく思った子はいると思いますが…)バカにしたり、突き放したりすることはしませんでした。
後々聞いた話では、周囲の子たちは、出会ったばかりの私の英語力を本当に心配していたそうです(笑)その話を聞いたときには、冗談を言って笑えるようにくらいはなっていたので、「そんなに心配をかけていたのか」と思わず笑ってしまうと共に、あのときYESと答えて本当によかったと感じました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。海外での友達作りはある意味、留学の大きな目標の一つだと思います。
友達を作るためには、英語力を鍛えなければならないし、積極性や自発性、異文化に対する理解力も必要です。また自分と同じ英語力の友達を持つだけなら、誰でもできるかもしれません。しかし、皆さんが思い描く留学先でできた友達とは、ネイティブを含む自分より英語レベルの高い外国人との友達関係も含まれていると思います。それができている自分に憧れているという方もいらっしゃると思います。
憧れの自分を手にするためには、努力が必要です。ただ努力のすえには、世界中の友達と、日本では得ることのできなかった価値観の共有、世界の広がりを手にすることができるはずです。
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