留学で航空券を購入するときに知っておくべきこととは?
留学に際してかかる費用は、留学エージェントサポート費用、学費、滞在費、ビザ申請諸費用、海外留学生保険、そして航空券です。1年間以上の長期留学ともなれば、航空券が占める割合はそこまで大きくありませんが、夏休みや春休みなどの長期休暇を利用しての短期留学の場合、学費などの留学代金よりも高額となる場合もあります。近年、LCCと呼ばれる格安航空会社なども航空業界に参入し、比較的リーズナブルに航空券を購入できるようになったとは言え、国際線で往復の料金となると数十万円はする航空券。購入にあたっては十分に注意が必要です。
また、留学の場合、空港への出迎えサービスがあったり、ホームステイ先や学生寮の受け入れ可能時間に制限があったりし、きちんと時間までに入国しないと、トラブルのもとに繋がります。
今回はさまざまなタイプがある航空券に関して、購入するときの注意事項を中心にご案内いたします。
1、航空券を購入するときの注意事項
2、「格安」の二文字には注意!航空券の種類
3、格安航空会社(LCC)と航空会社(FSC)の違い
4、まとめ 結局どうしたらいいの?
1、航空券を購入するときの注意事項
まず航空券を購入するときにご用意いただきたいものからご案内いたします。
ご用意いただきたいもの
・パスポート
・クレジットカード(Visa、Master推奨)
・パソコン(ネット環境)
・パスポート
有効期限が渡航期間をカバーしている、ビザ(査証)を伴う留学の場合、ビザ取得の際に利用したパスポートをご用意ください。ご自身、またはご両親様の結婚や離婚、再婚などによって、パスポート取得時とお名前が変わっている場合などは、最新のお名前に更新いただき、そのお名前で航空券の購入に伴うお手続きを行いましょう。
・クレジットカード(Visa、Master推奨)
航空券を購入する際の支払い方法はクレジットカードばかりではありません。貯めているマイレージを利用しての支払い、インターネットバンキング、コンビニ支払い、銀行振込などさまざまです、よって必ずしもクレジットカードをご用意いただかないといけない!ということではありませんが、その場で決算したい場合はクレジットカードをご用意いただいた方がよいでしょう。また近年起きた大手格安旅行会社Tの倒産などにもあるように、突如倒産!というケースでも、クレジット支払いであればいざというとき支払いを止めることができるため、比較的安心でしょう。
・パソコン(ネット環境)
最近は、携帯のアプリでも航空券をいろいろとリサーチできるので、「相場を知りたい」などの場合は便利です。ですので、必ずパソコン!とは言いませんが、いろいろと比較して決めたいときは、沢山タグを開けるパソコンの方が便利でしょう。
購入に伴い留意すべきこと
1. 日程(出発日、到着日、到着時間)
2. 出発地と目的地
3. 乗り継ぎ時間
4. 金額
5. 購入後の日時変更可否
6. 購入後のキャンセル規定
1. 日程(出発日、到着日、到着時間)
留学に伴う航空券を購入する際、留学する日付と、発着の日時をきちんと明確にしましょう。
留学の場合、到着日は「土日」の「午前6時~午後6時」など指定されることがあります。
理由は発着の時間は、現地のお出迎えスタッフ、ホストファミリー、寮やアパートメントの管理者など、現地の人々や機関の事情が関わってくるからです。日時を間違えて航空券を購入してしまったことで、お出迎えサービスの追加代、滞在先の延泊代、または航空券の変更手数料などの費用は、予想外の出費となってしまいますので十分に注意しましょう。
12. 出発地と目的地
日本からの出発の場合、東京であれば羽田空港、成田空港、関西であれば関西空港、愛知県であれば中部国際空港 セントレアなど、海外に留学する上でも出発地点はさまざまです。東京までは新幹線や夜行バスできて、そこから国際線に乗るというのも方法としてありますし、北海道の千歳空港から成田空港、成田空港からシドニー空港というのも一つでしょう。
航空券を購入する際、さまざまな便を調べると思いますが、「安い!!」と思った便が、早朝の便で、前日に成田空港近郊についていなければならない便で、前日に近郊ホテルで一泊、ホテル代が高くついた……というケースもありますの。「1. 日程(出発日、到着日、到着時間)」と併せてきちんと確認するようにしましょう。
3. 乗り継ぎ時間
関空から羽田、羽田から成田へ移動し、カナダへ……という便を取った場合、羽田から成田への移動は約1時間40分~2時間を要します。羽田から成田に移動するに伴い、チェックインはし直しが必要ですので国際線で飛び立つことを考えるとカナダに飛び立つ便の目安2時間前には成田空港に到着している必要があります。
従って、当然ですが羽田・成田間の乗り継ぎ時間はかなりの時間を見ておく必要があります。
旅行会社などを介して航空券を購入する際、旅行会社各社は乗り継ぎ時間に関する規定(各航空会社の規定)に準じて乗り継ぎ予定は組まれています。ただし、規定に準じて最低限の乗り継ぎ時間しか設けられていないケースや、ものすごく長い時間(24時間とか…)乗り継ぎ時間が設けられているケースもあります。特に海外での乗り継ぎに際する時間は十分に注意して確認を行いましょう。
4. 金額
航空券を購入する際、最も気になるのは航空券代金ではないでしょうか。
ただし、購入するに伴い、「航空券代金」だけを確認してはいませんか?
航空券の費用を確認する際に、「航空券代75,000円+空港税等」という記載があるのはご存知でしょうか。
この「空港税等」は、付随費用として記載さているもので、主に、「空港使用料」、「各国空港税」、「航空保険超過負担料」、「燃油特別付加運賃」などが含まれます。
+空港税等 が合計でいくらになるのか?もきちんと合わせて確認するようにしましょう。
空港使用料…出発・到着ロビー、フライト情報システムなどさまざまな施設を整備するための費用やその維持管理費
各国空港税…国や都市によって、設定されている出国税・入国税・PFC・騒音税など
航空保険超過負担料…2001年9月の米国同時多発テロ事件により航空会社が加入している損害保険会社の保険掛け金が大幅に増額となったことをうけ増額分の一部負担を搭乗者に求めるもの
燃油特別付加運賃…燃料価格の急激な変動により契約、または料金表設定時の運賃では運航する燃料代が賄えない事態に対応する措置として搭乗者に一部負担を求めるもの
5. 購入後の日時変更可否
後に説明しますが、航空券にはいくつかの種類があります。購入後にも日時の変更がきくものと全くきかないもの、往復便の場合、復路だけなら変更が可能なものなどさまざまです。
航空券購入後でも、日時変更が可能な航空券の方が、変更不可の航空券よりも高くなりがちです。
しかし、人生何が起こるかわからないもの……。ワールドアベニューでは、いざ何かあったときのことを考え、購入直後に全額返金不可!という航空券はあまりおすすめしていません。
留学エージェント選びでも同様ですが、「安い」にはそれなりの理由があります。きちんとメリット・デメリットを踏まえ、選定していきましょう。
なお、長期(目安は3ヶ月以上)の留学の場合、旅行と異なり、片道航空券のみでの入国も可能です。
片道航空券で留学した際の帰国便は、現地にてご自身でお手配していただくことになりますが、帰国日がはっきりしない方、行きと帰りの空港が異なる方、他国を経由(旅行)して帰国しようと考えている方、1年間以上滞在する可能性がある方などは片道の方がよいでしょう。
ただし、「留学」でも観光ビザで渡航する留学の場合、片道航空券のみでの入国できませんのでご注意ください。
6. 購入後のキャンセル規定
5でも少し触れましたが、航空券にはいくつかの種類があり、安ければ安いほど、さまざまな制限が付きます。購入後の解約料金も、この制限に含まれます。格安航空券や近年身近になった格安航空会社(LCC)の場合など、特に注意が必要です。
既存の航空会社で購入したら12万円、LCCなら8万円、でも、購入後、変更が必要な事態が生じ、いざ変更手続きを申し出てみたところ、既存の航空会社での変更手数料は5,000円、LCCは8万円全額がかかってしまったというケースは多くあります。
「安さ」も大切ですが、いざという時のケースを想定し、どの航空券を購入するのか?決めていきましょう。
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2、「格安」の二文字には注意!航空券の種類
さて、近年記憶に新しい大手格安旅行会社Tの倒産。航空券選びの際にも留学会社選びの際にも、やはり「格安」や「無料」という言葉には十分に注意が必要です。
とはいうものの、やはり「安さ」は、このリスクを覆すだけの魅力があることも事実です。
そこで、「格安航空券」なるものを説明していきましょう。
格安航空券とはどんな航空券のことを指すのか?
格安航空券とは、一般的に各航空会社が団体料金用の安い航空券を各旅行会社に卸し、それを旅行会社が個人へバラ売りを行っている航空券のことを指します。つまり、格安航空券だったとしても、「どこから購入したのか」が異なるだけで、飛行機に乗ってしまえば同じサービスを受けることができる航空券ということです。
お得です。
が、しかし、やはり、物事いいことばかりではありません。
格安航空券は「安さ」と引き換えに、さまざまな制約があります。
言い方が悪いですが、格安航空券購入のお客様は、一番下っ端クラスのお客様です。
飛行機に乗ってしまえば、差別を受けることはありませんが、見えないところでいろいろと待遇(サービス)が異なります。
例えば、
・格安航空券は購入後、日程設定の変更ができないことが多い。
変更しようと思うと支払った航空券代金全額が変更手数料・解約手数料として発生する。
・格安航空券はマイルが貯まりにくい
格安航空券の場合、原則距離の50%、航空券によっては0%しかマイルが貯まらないケースもある。
・乗り遅れても情状酌量の余地なし!
通常は乗り遅れてしまった場合、次の便などに変更してくれるなど、対応してくれます。しかし、航空会社によっては「新しい航空券をご購入ください」と案内されることも多く、特に「格安」でFIX*の場合は十分に注意が必要です。
他にも、「座席指定ができない」「旅行会社所定の手数料がかかる」など、諸条件も多いです。
また、格安航空券は価格の変動差が激しいという特徴もあります。
「格安」とついても、割引額は便や季節によって大きく変動し、オフシーズンは割引率90%、オンシーズン(お盆やゴールデンウイークなど)はほとんど割引がない…なんてことも多々あります。時には航空会社が販売している正規割引航空券より高い!?なんてこともあるため、要注意です。
3、格安航空会社(LCC)と航空会社(FSC)の違い
格安航空会社(LCC:Low Cost Carrier)
代表的なLCCは、
・ピーチアビエーション
・ジェットスタージャパン
・エアアジアジャパン など、利用された方はお判りだと思いますが、徹底的にコスト削減の末に従来の航空会社では考えられないほどの低価格を実現している航空会社です。
航空会社(FSC:Full Service Carrier または、Legacy Carrier」)
新興勢力のLCCに対し、従来からある航空会社のことをこのように呼びます。
既存の航空会社(FSC)が、預け荷物、座席指定、機内食、機内エンターテイメント(映画や音楽鑑賞など)、毛布などのサービスがすべて料金に含まれているのに対し、これらのサービスをすべてオプションとし有料で提供しているのがLCCです。先述したサービスを必要としない方にとっては、安くすみますが、必要な方にとっては結局変わらない料金となることも多々あります。
また、「徹底したコスト削減により驚きの航空券価格を実現している」というと聞こえはいいですが、「できる限り必要最低限の機材や人材などでやりくりをしている」ということ。
つまり、LCCはアクセスの良くないマイナー空港を使用していたり、少ない機材、機体数で時間ギリギリ運行しているため、一度、遅延が生じると、その後の便もドミノ式に遅れてしまったり、機体トラブルがあると複数のフライト・キャンセルが生じたりすることがあります。FSCであれば当たり前のマイレージサービスもほとんど受けることができません。
・飛行機に、遅れやキャンセルが生じて発着の予定が狂っても大きな問題はない
・特にサービスは求めない。とにかく安く移動したい!
・マイレージは特に貯めていない。
という方の場合は、LCCでもよいと思いますが、旅慣れしていない、ましてや初・海外の留学生の方などにはリスクの高い選択かもしれませんね。
飛行機で使える英語を学ぼう!
4、まとめ 結局どうしたらいいの?
さて、いかがでしたでしょうか。
安い方がいいけど、安いといろいろデメリットやリスクが多い……。じゃどうしたらいいの?
いろんな種類や方法がありすぎて、全部自分で調べて判断するなんて、なんだか疲れちゃう。
乗り継ぎ便や、現地の空港出迎えサービス、ホストファミリーの出迎え時間など、いろいろ考慮して航空券を考えるの、めんどくさい。
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