海外大学進学(留学)を目指す上での不安を解消!
東大をけってハーバード大学やオックスフォード大学など世界一流大学へ進学する学生のがニュースで取り上げられるなど、コロナの影響が落ち着いてきた昨今、高校卒業後の進学先として、日本の大学ではなく、海外の大学への進学に改めて注目が集まっています。
私自身、留学カウンセラーとして日々カウンセリング業務に取り組む中、留学する方、特に中学生、高校生、また高校卒業後の大学進学と、1年未満の短期的な留学ではなく、海外の教育機関の卒業を目的とする留学生が非常に増えてきているという感覚を覚えています。
しかし、日本の高等教育の現場において、残念ながらまだまだ海外の大学に進学するという進路は一般的ではなく、「みんなと違う進路」に対して、高校の先生方を含め、周囲からはネガティブな意見が多いのも事実です。
そこで、今回は留学カウンセリングを行う上で、頻繁にいただく、海外大学進学を目指す上での不安を、近年人気高まるオーストラリアへの大学進学を例に、解消していきたいと思います。
不安要素 1位 英語力がないのに海外の大学に入れるの?
英語力がない状態で海外の大学に入れるのか?
結論は英語力のない状態では大学へは入学することができません。
しかし、海外の大学に進学する場合、大学入学前に、大学進学に必要な英語力を語学学校と呼ばれる教育機関で伸ばす(勉強する)ことができます。
語学学校とは、母語を英語としない生徒を対象にネイティブの英語教師から英語を英語で教わることのできる教育機関です。日本でいうところの語学の専門学校のようなイメージです。
英語力は個々のレベルによってさまざまです。よって語学学校では、入学時にレベルチェックテストを行い、学歴や国籍、年齢など関係なく、個々の英語レベルに合わせてクラス分けを行います。
クラスは少人数制で、学校にもよりますが、一クラス15人前後となるため、日本の中高のように1時間の授業の中で発言せずに終わってしまった…‥‥ということはありません。したがって、英語力初級という方でも安心して勉強に臨んでいただけます。
大学に進学するためにはアカデミックスキルと呼ばれる大学進学後に求められる英語スキルと、入学に必要な英語能力判断テストの公式スコア、または公式スコア相当の英語力を身に付ける必要があります。
「アカデミックスキル」とは、大学進学進学後に、ただ日常英会話ができるだけではなく、英語でレポート作成を行ったりエッセーを読んだり、プレゼンテーションしたり、ディスカッションしたりするスキルを語学力の向上と共に身に付ける必要があります。
また、大学に進学するためには、大学が指定する英語力の証明が必要です。語学学校では、大学入学に必要な英語能力判断テストの公式スコア、または公式スコア相当の英語力の習得を目指します。
語学学校には大学附属の語学学校と私立の語学学校との2種類があります。
大学附属の語学学校は、大学が運営しているため、アカデミックスキルを中心とした英語の授業を行い、一定のレベルを修了すると英語能力判断テストの公式スコアがなくても、大学または大学に附属するコースに進学・進級することができます。
私立の語学学校の場合には、「ダイレクトエントリー」と呼ばれる制度で、大学より一定の信頼ある語学学校の場合、大学附属の語学学校同様、アカデミックスキルを中心に学び、一定のレベルを修了することで英語能力判断テストの公式スコアなしで大学に進学できる語学学校があります。しかしすべての大学にダイレクトエントリーできるわけではないため、その語学学校がダイレクトエントリーの提携を持っていない場合、英語能力判断テストの公式スコアを取得する必要があります。
「試験、受ける必要ないなら大学附属の語学学校や、私立の学校でもダイレクトエントリー提携を沢山持っている語学学校がいいのでは?」となるかと思います。
しかし、英語能力判断テスト(オーストラリアに限らず、海外の大学の場合、IELTS、TOEFLなどが主流)で公式スコアを取ってさえしまえば、どこの大学にも進学することができるため、こちらも大きなメリットと言えます。
大学附属の語学学校と私立の語学学校、どちらがおすすめなのか?
すでに進学先の大学を決めている場合は、スムーズに希望大学への進学ができるように希望大学の附属語学学校がおすすめ、まだ大学を決めきれていない場合は、渡航後の選択肢を広く持つため、私立の語学学校がおすすめです。
特殊な学部や学科を希望する方の場合は、日本から大学を選定していくケースも多くありますが、ほとんどの方の場合は、私立の語学学校で渡航し、渡航後に現地にて進路相談を行い、最終的な進学先大学の選定を行います。
理由には
・日本で得られる情報は限られている
・英語力の伸び次第で、ベストな進学ルートが異なる
・海外に出て視野が広がることで将来の夢や目標も変わることがある
などが挙げられます。
特に一つ目の「日本で得られる情報は限られている」は大きな理由です。
日本でも数ある大学の中から自分にあった大学を選定するのは至難の業です。
特にオーストラリアの場合、ほぼすべての大学が総合大学となり、一般的な学部(人文学 教育学 児童保育 言語学 心理学 社会福祉 アジア学 国際学 開発学 マスメディア マーケティング コミュニケーション トラベル&ツーリズム ファッションデザイン デザイン 音楽 法律学 経営学 経済学 会計学 ビジネス コンピュータ 応用科学 数学 航空学 機械工学 自動車工学 農園芸学 土木工学 建築工学 環境学 海洋学 医学 看護学 獣医 スポーツ など)は、いずれの大学でも専攻いただけます。
当然、日本で得られる情報には限りもあります。よって、大学選定に伴い日本でもオープンキャンパスに参加してみたり、在校生の話を聞いてみたりする機会が必要なように、海外の大学を選定する際にも、同様のステップがあった方が、入学後に「イメージと違った」という状況は避けられると思います。
それぞれの選択にメリット・デメリットがあるため、詳しくは留学カウンセラーへご相談ください。
不安要素 2位 親元を離れて突然の海外生活…大丈夫?
高校までは家族のもとから通学している学生がほとんどだと思います。
自炊はもちろん、ゴミ出しや洗濯、日々の掃除など、ご両親様からしてみると、自分の部屋一つ満足に掃除できないにも関わらず、海外で単身生活するなんて到底無理なのではないか……と考えられる方が多くいらっしゃいます。
ただ、これに関しては、日本でも海外でも同じで、いつか来る「初めて」が、たまたま海外だっただけのことです。とは言え、当然、言葉の壁や文化・習慣の壁にぶつかりますし、勝手が違うなか生活に戸惑うことも多々あります。語学学校を経て英語力を身に付け、大学に入るくらいのレベルになれた頃には、大きな心配もいらないかもしれません。しかし、最初の半年から1年間、英語がある程度できるようになるまでは、不安があって当然だと思います。
ワールドアベニューでは、現地に日本人スタッフが常駐するオフィスを構えています。
現地オフィスでは、日本の一流大学・大学院を卒業し、大手外資系企業を経て、海外勤務するスタッフや、海外の大学・大学院を卒業し英語教授法の資格を有するスタッフがお客様一人ひとりのサポートをいたしております。
空港出迎えから、現地で利用可能な携帯電話の受け渡し、公共機関の利用方法案内や、生活面のオリエンテーションから行い、ホームステイからシェアアパートメントへの引っ越しに伴う情報収集方法、アルバイトの探し方、履歴書作成方法、大学を含む進路相談など、さまざまなサポートを行っているため、非常に安心です。
まずは語学学校に通い英語力を伸ばしつつ、現地サポートスタッフからのサポートを受けつつ、生活基盤を作るっていけば、海外生活への不安も自然と解消できるはずです。
不安要素 3位 卒業後の就職ってどうなるの?
・海外で取得した学位って日本でも大学卒としてみてもらえるの?
・日本に帰って就職したい場合、日本の就活(インターンシップや合同説明会など)に参加できないけど大丈夫?
・海外で就職したいと思ったときに、ビザってどうなるの?
など、卒業後の就職についても非常に多くのご質問をいただきます。
就職に関しては、東京大学を卒業すれば、慶応大学を卒業すれば、就職は絶対に安泰、必ず大手企業から内定がもらえるというものではないと思います。しかし、日系の大手企業の多くが未だ新卒一括採用を導入している日本では、帰国後の就職活動に関して、不安を感じられることが多いのも事実だと思います。
日本の企業と海外の大学を卒業した方たちの文化や習慣、言葉の面での親和性が懸念され、海外の大学を出たことが不利になる……というお話しもご両親様の世代では、耳にされた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、グローバル化が急速に進んでいるのは、世界の経済大国である日本も例外ではありません。
例えば、日本の行政(公務員)においても海外旅行者の対応や海外からの留学生の受け入れ整備など海外との関係性がより重要になっていますし、英語力が必須とされていたホスピタリティ業界、航空業界などに留まらず、各種メーカー、商社、金融、どのような業界でも、海外とのやり取りなしに経営が成り立っている会社は極めて稀になってきています。
しかし、海外との交流は増えていく一方で、世界共通語である「英語」をビジネスレベルで使いこなせる人材が不足している上に、「海外での常識」や「異文化理解力」を留学で身につけている人材が足りないことが社会問題になっています。
そこで注目されるのが、海外の大学を出た日本人学生です。
高校卒業の年齢と言えば、まだまだ親元を離れるには心細いご年齢なのにも関わらず、海外大学へ進学するという大きな決断ができる、決断力、その後、単身海外に渡り、異なる言語、異なる文化の中生き抜いてきたバイタリティなどが、グローバル社会で勝負をかける企業間において、非常に魅力的に捉えられているからです。
その証拠に、リクナビ、マイナビ、ディスコをはじめとする日本の最大手人材紹介会社たちがこぞって海外大学卒業生を対象とした就職活動イベントを数年前から開催、海外にいながらにして、日本の企業で就職するサポートを積極的にサポートしています。
最も大きな海外での就活イベントと言えば、ボストンキャリアフォーラムです。
いかがですか?
やはり、若い年齢から、「みんなと違う」決断をし、親元を離れ、言葉や文化の異なる中、アグレッシブに生き抜いてきた学生がほしい!と思う企業の多さに驚きを感じたのではないでしょうか。
さいごに
海外大学進学は、大学進学直前というタイミングだからこそ、選択できる進路です。
留学するにしてもしないにしても、ぜひこの機会にきちんとご検討いただき、5年後10年後後悔のないご決断につなげていただけますと幸いです。
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