海外で英語を勉強すれば「グローバル人材になれる!」?
「留学に行くという友達が最近多い気がする…」
それは気のせいではありません。
平成28年(2016年)3月に独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が発表した「平成26年度協定等に基づく日本人学生留学状況調査結果」によると、大学等が把握している日本人学生の海外留学状況は、前年から11,350人増加し81,219人でした。
なぜ、留学する学生が増えているのでしょうか?
大きな要因の一つは、企業がグローバル人材を求めているからです。
例えば、海外進出を精力的に進めるソフトバンクやファーストリテイリングや、社内公用語化を国内でもいち早く手掛けた楽天や日立など、英語力はもちろん、グローバル人材を求める企業が、近年急激に増加しています。また、採用基準としてTOEICスコアの提出を求める企業も多くあります。
例えば、NTTコミュニケーションズはTOEIC850点相当、住友不動産、野村不動産はTOEIC800点相当、ソフトバンクやユニリーバはTOEIC730点相当の英語力がないと、そもそも履歴書の時点で切られてしまいます。
そのため、TOEICスコアを上げるためのフィリピン留学をする学生が多くいます。また大学が提供している交換留学や、語学留学をする生徒も多くいるでしょう。
しかし、留学経験者=グローバル人材なのでしょうか。
一緒に考えていきましょう。
そもそもグローバル人材って?
そもそもグローバル人材とは何でしょうか。
グローバル人材とは「世界的な競争と共生が進む現代社会において、日本人としてのアイデンティティを持ちながら、広い視野に立って培われる教養と専門性、異なる言語、文化、価値を乗り越えて関係を構築するためのコミュニケーション能力と協調性、新しい価値を創造する能力、次世代までも視野に入れた社会貢献の意識などを持った人間」(「産学官によるグローバル人材の育成のための戦略」、平成23年4月28日) とされています。
簡単に言うと、大きく3つの力を持った人物ということになります。
一つ目、語学力やコミュニケーション力
二つ目、主体性やチャレンジ精神
三つ目、日本人としてのアイデンティティを持ったうえでの異文化理解力
グローバル力を身につけるためはどんな経験が必要なのか?
では、どのような経験から前述した力を身に付けることができるのか。
一つ目、語学力やコミュニケーション力
TOEICを含む、英語能力判断テストの結果は、就職活動で、希望の企業の足切りに合わないために、また、昇進・昇給条件のために、必要なものではあります。また、高得点を取得するために「日々勉強した」という努力の証明になります。ただし、TOEICのハイスコア=コミュニケーション力という公式は成り立ちません。
コミュニケーション力としての英語力は、実際に日本語ではコミュニケーションが取れない環境や人々との間で友達を作ったり、仕事や勉強に取り組むことで身に付けることができます。
二つ目、主体性やチャレンジ精神
社会に出てから急に「『主体性』や『チャレンジ精神』が大切だ!」と言われても、小学校、中学校、高校、またその後の高等教育機関において、すでに定められたカリキュラムが存在し、定められた知識を覚え、その暗記力で評価されてきた日本人にとって、これらの力を発揮することは非常に困難です。
対して、海外の教育では、中学・高校時代から、自らの興味関心、将来の目標などを踏まえ、科目を「選択」し、学んでいくことが当たり前です。基礎的な語学力を身に付ける語学学校でさえ、選択科目では自らの弱点や、将来の目標を見据え、コースを選択し、決断、その後の継続有無などを判断していく主体性が求められます。
また、多数派でいることに安心感を覚えがちな日本人にとって、海外を含む、自らが少数派となる環境に身を置き、何事においても行動を起こしていくことでチャレンジ精神を身に付けることができます。
三つ目、日本人としてのアイデンティティを持ったうえでの異文化理解力
グローバル社会で活躍するうえで、自らのアイデンティティは非常に大切です。
日本人だからこそできる考え方や、日本人だからこその創造性、日本人だからこその意見、これらをきちんと持ちながらも、他の国の人々の文化や宗教、価値観を受け入れ、さらに新しい価値観を創造できる力こそ、求められているものです。
この力は、多種多様な人々の集まりの中で、仕事や勉強を介して、ぶつかり合い、何かを生み出したり、成し遂げたりする経験が必要です。
つまり、周囲に助けてくれる、自分を理解してくれる人がもともといる環境で、セーフティーネットをしいているようでは、グローバル力を身に付かないということですね。親元や住み慣れた都市を離れ、英語を使わざるを得ない異国の地で、日本の常識がまったく通用しない環境のなか、手探りでさまざまなことにチャレンジする海外留学は、語学力の習得はもちろん、異文化理解能力、チャレンジ精神、主体性などグローバル力を構成する能力を習得するうえで非常に魅力的な選択肢の一つであることがおわかりいただけると思います。
しかし、幸か不幸か、留学しても自らを甘やかせてしまう環境はいくらでもあります。
その留学、キケンかも!
いろんな意味で危険!フィリピン留学
麻薬王を公然の場で「殺す!」と言い放つ大統領がいる国、フィリピンはいろんな意味でキケンです。
国連の発表によると日本の30倍といわれる殺人発生率のフィリピン。治安の悪さはもちろんですが、その留学自体もキケンがたくさんです。例えば、学生寮(ホームステイは治安が悪くてできない……)で生活する国籍の中心は日本人と韓国人ばかりです。フィリピン留学して、「韓国語を覚えた」という方がいるくらいです。授業もいくらマンツーマンではあったとしても、英語が母語ではないフィリピン人と話したところで、コミュニケーション力としての英語力が飛躍的に伸びることはありません。また、1日8時間学校にお缶詰めになってTOEIC試験対策の勉強をし、スコアだけ高得点を取れるようになっても、実際企業が求めている主体性やチャレンジ精神が身についていないので、意味がないのです。
費用の安さだけに惑わされないように十分注意しましょう。
海外でフリーター。ワーキングホリデー
ワーキングホリデー制度は、一定の条件はあるものの、さまざまな経験ができる留学として人気です。確かに、「海外でお給料をもらいつつ、ネイティブと共に働きながら英語力を伸ばせるなんて最高!」と思われがちです。すでに留学経験があり、一定の英語力を有している方出ない限り、日本人が働ける場所と言えば、日本食レストランのウエイトレス程度です。運よく地元のレストランで働けたとしても、せいぜいキッチンハンドつまり厨房の仕事でしょう。日本語が飛び交う中でのウエイトレスやお皿洗いのバイトをしていて、そもそも英語力が伸びると思いますか?
また、「自由」がゆえに、明確な目標やプランを計画立てていかなければ、「楽しかった!」だけで終わってしまい、伸びたのは体重だけだった…なんてお話もよくある話です。
ワーキングホリデー制度を利用するのであれば、その自由な制度を上手に活用し、目標ある留学のプランニングが必要です。
本当のグローバル力を身につけるなら、ビジネスインターンシップで決まり
学校に通うだけでもダメ、バイトをするだけでもダメ、じゃあどういう留学がいいの?!と頭を抱えているあなたに朗報です。英語力初級という方でも、しっかりと語学学校に通って語学力を伸ばし、その後、現地の企業の中でネイティブと共に働けるという一挙両得な留学方法があるんです。
それが、ビジネスインターンシップです。
ビジネスインターンシップができる唯一の国がオーストラリアです。
フルタイムで働くことのできる留学制度と言えば、ワーキングホリデー制度です。
ワーキングホリデー制度を持つ国はオーストラリア以外にも、ニュージーランドやカナダ、イギリス、アイルランドなどがあります。
確かに、カナダのワーキングホリデー制度でインターンシップができるプランを提供している語学学校もあります。しかし、英語力がない日本人が企業でインターンできるわけもなく、蓋を開けてみると、実はホテルでのベッドメイキングやハウスキーピングのような仕事をインターンシップと呼んでいたり、企業でのインターンシップは、もともと英語力のあるヨーロッパ人しかできていなかったりします。
※オーストラリアでも一部の語学学校が紹介しているインターンシップは上記のような内容がほとんどなので注意しましょう。
ワールドアベニューが紹介するオーストラリア、シドニーのビジネスインターンシップは違います。英語力初級からスタートした日本人でも地元の企業で働くことができます。就職活動や、就職後に求められる、実践的なビジネス英語コミュニケーション力やが身に付くとともに、英語での履歴書作成や面接、その後のインターンシップなど、「英語を喋らざるをえない」環境に溢れているため、主体性やチャレンジ精神を身に付けることができるため、グローバル力を習得するには、うってつけの留学プログラムなのです。
「100%英語環境のビジネスシーンで働くなんて、私の英語力では絶対無理だ…」と不安になる方もいらっしゃると思います。しかし、諦める必要はありません。ワールドアベニューのビジネスインターンシッププログラムは、過去にTOEIC200点台からチャレンジし、実際に働くことができた方もたくさんいらっしゃいます。
インターンシップの詳細はこちら
まとめ
いかがでしょうか。
せっかくの貴重な時間とお金を投資してチャレンジする留学なのであれば、未来につながる有意義な留学にしたい!グローバル人材になりたい!と思う方、ぜひビジネスインターンシップを検討ください。