オーストラリアの州立専門学校「TAFE(テイフ)」でコミュニティサービスを学ぶRinkaさんから体験談をいただきました。Rinkaさんは、将来、国際支援に携わる仕事に就きたいと考え、英語力の向上に加え、実践的にコミュニティサービスに関する知識やノウハウを身につけることのできるTAFEでの留学を選ばれました。TAFEでの学びやオーストラリアでの生活について具体的にお話いただいています。
Rinkaさんの留学概要
渡航国:オーストラリア
渡航都市:シドニー
留学プログラム:専門留学(TAFE留学)
学校:TAFE NSW
コース:CERTIFICATE IV IN COMMUNITY SERVICES
渡航期間:2023年5月 – 2024年6月
留学相談から現在に至るまでのスケジュール
Rinkaさんのオーストラリア留学の様子
新卒をすて留学に挑戦!その理由とは
「悔しかった」.. ざっくりですが、新卒を捨ててでも留学しようと決断したのは、これが理由です。
私は、将来、国際支援に関連する仕事に就きたいと考えていました。そのため、大学では英語教育を学び、単位取得の一環として留学も予定していました。しかし、パンデミックの影響をうけ、大学在学中の留学はできなくなってしまいました。大学進学と時を同じくして、父が他界したこともあり、留学費用は自分で貯めていました。日々努力して、遊びたい気持ちも我慢して、ようやく目標金額まで達成したにも関わらず、コロナのせいで留学を諦めざるをえない.. その状況をものすごく腹立たしく感じていました。就職活動の時期になり、周囲が就活を始めるなか、一度は、留学を諦めることも考えました。しかし、どんなに魅力的な企業であったとしても、「あのとき、留学していたら..」と考えている自分しか想像できません。留学せずに就職することで、就職後、何かしら困難にぶつかった際、「留学していたら違ったかもしれないのに..」と、言い訳にしてしまうのではないかとも考えました。
葛藤の末、大学3年の終わり、最終的には「やると決めたことは、やり切ってから就職しよう!」と留学を決意しました。
留学プランとエージェントの決め手
「新卒」を捨てるからには、帰国後の就活に活かせる何か、例えば資格やスキル、留学したからこそ得られる経験など、もぎ取って帰ってこないといけません。そう考えるようになってから、「留学 資格」「留学 帰国後のキャリア」など、帰国後の就活にも繋がる留学を探し始めました。
探しているなかで見つけたのがワールドアベニューのホームページにあった「専門留学」というプログラムです。特に、オーストラリアのTAFE(テイフ)と呼ばれる学校での留学が魅力的でした。
TAFE留学を選んだ理由
私がTAFE留学を選んだ理由は大きく5つあります。
1. 興味関心のあるコースがあった
2. 大学よりも学費がリーズナブルだった
3. 当時の私の英語力(IELTS5.5)で入学できた
4. ネイティブ環境
5. オーストラリアは学生ビザでも働けた
特に、1.2.3.のポイントは魅力的でした。先述した通り、私は将来、国際支援に携わる仕事に就きたいと考えていました。ただ、国際支援と一言に言ってもその幅は広く、災害地や紛争地で直接的に人々を支援する仕事もあれば、ロジスティック(移動手段や宿泊施設などの確保、物資輸送などを行う)関連の仕事、もう少し視線をあげると、フェアトレード(途上国などの立場の弱い生産者に、寄付ではなく、商品を適正な価格で継続して買い取ることで、生産者が自立できるように支援する貿易の仕組み)導入を積極的に行う企業や団体での仕事など、様々です。
興味のある分野はいくつかあるものの、一つに絞りきれなかった私に、ワールドアベニューの担当留学コンサルタントの方が「コミュニティサービス」のコースを提案してくれました。
TAFEのコミュニティサービスでは、さまざまなコミュニティサービスに関連する専門知識と資格を得ることができます。”コミュニティサービス”は、日本では統一された定義はありませんが、海外では、社会奉仕活動、地域貢献活動を意味する概念として用いられます。コミュニティ(社会全体)が直面している社会福祉、教育、環境、治安等の緊急の課題に対して、その解決方法や、解決に繋げるための法律やサービス、団体などの情報を提供し、コミュニティに属する人々の生活向上に繋げる取り組みです。具体的にTAFEでは、子どもの保護、家庭内暴力への対処、精神・身体・知的障害者・アルコールおよび薬物依存者など、異なる領域で質の高いケアを提供する方法を学びます。
将来、どのような方面で国際支援に携わるとしても、このコミュニティサービスに関する知識やスキル、経験は役立つだろうと感じました。
TAFEではこのコミュニティサービスを実践的に、かつ大学や大学院よりも短い期間でリーズナブルに学ぶことができます。就学している学生は、8割9割がネイティブなのにも関わらず、入学規定も大学や大学院と比べると比較的易しかった点も魅力でした。
さらに、オーストラリアは学生ビザでも働くことができました。働くことができれば留学期間中の生活費を飛躍的に抑えることができます。
これらをふまえ、オーストラリアでの専門留学(TAFE留学)に挑戦することを決めました。
ワールドアベニューに決めた理由
留学プランを決めるうえで、いくつかの留学エージェントに相談していました。複数あったエージェントのなかで、ワールドアベニューに決めた理由は、最も信憑性が高かったからです。
物事には良い面もあれば悪い面もあります。ワールドアベニューでは、この「悪い面」や「デメリット」をきちんと説明してくれました。また、サポートについても「全部サポートします!」というスタンスではなく、私たちが「自立して海外生活できるようサポートします」というスタンスでした。例えば、海外でのアルバイト探しを例に挙げると、あるエージェントでは「仕事を紹介する」と言われました。一方、ワールドアベニューでは「仕事探しをする上で必要な準備や探し方に関する情報提供はするが、仕事探し自体は自分で行いましょう」ということでした。仕事を紹介いただいても、その仕事を首になったり、違う仕事に就きたいと思ったとき、仕事探しのためのノウハウがなければ困ってしまいます。そういう意味で、本当に必要なサポートはワールドアベニューのサポートのように思いました。
留学は挑戦です。挑戦する以上、困難や苦難があって当然です。なんの不安も苦労もない留学なんて、正直意味がありません。そう考えていた私にとって「自立できるようサポートする」というワールドアベニューのサポートのあり方はとても理想的で、この会社にお願いしようと決めました。
TAFEでの学び
結論からいうと、TAFE留学を選んで本当によかったと感じています。その理由は大きく2つあります。1つ目は、コース開始半年ですが、英語力に飛躍的な成長を感じるという点です。2つ目は、実践的な学習内がとても興味深いという点です。
英語力に飛躍的な成長を感じる
Certificateのコースを開始して約半年、英語力には飛躍的な成長を感じています。
受講しているのは40名ほどで、そのうち留学生はわずか5-6人と、ほぼネイティブです。コース開始直後は、宇宙語を聞いているかのごとく何もわからず、質問しようにも何がわからないのかがわからないという状態で、授業についていくのが本当に大変でした。しかし、今は授業内容の大枠は理解できるようになり、わからないことも、きちんと質問することができます。先生から返ってきた内容を要約し、自分の理解があっているかどうかを確認することができるようにもなりました。
やっておいて良かった事前語学研修
Certificate入学に必要な英語力はIELTS5.5でした。私は、出願時、英語の規定はすでに満たしていたため、本来であれば英語コースを受講する必要はありませんでした。しかし、リスニングやスピーキングに不安があったため、Certificate入学前に準備運動期間として、5週間、TAFEが提供する英語コースに通うことにしました。
これがやっておいて本当に良かった!笑
何が良かったか?というと、「危機感を持つことができた」点です。
先述したように、Certificateのコースに入ってからは宇宙語との戦いでした。ただ、大変ではあったものの、心が折れることはありませんでした。それは、Certificateの前に英語研修を行っていたからです。5週間だけだったので、英語コースで英語力がグッと伸びる.. ということはありませんでしたが、自分の実力を知るとともに、英語を長時間聞くこと、英語で何かを学ぶことへの耐性が身につきました。
実践的な学習内容はとても興味深い
TAFEは職業訓練校などとも呼ばれ、卒業後、即戦力として各業界で活躍できる人材育成を目指しています。そのため、授業はとても実践的で、ディスカッションやロールプレイ、ケースワークなどが多く取り入れられています。
例えば、
”ドラッグ依存症の未成年者からの相談で、自分には夢があるからドラッグを止めたい、しかし友達に嫌われることが怖く、止めることを言い出せない.. どうしたらいいか”
”鉱山での仕事中の事故で生き埋めになった過去があり、PTSDにより現在も鉱山の仕事に戻れずにいる.. アルバイトでは家族を養えず、そのストレスから飲酒に逃げてしまい、結果アルコール依存症になっている.. どうしたらいいか”
など、これらの相談に対し、どのようなケアを提供できるのか、ディスカッションしたり、ロールプレイしたりします。オーストラリアの法律をベースにしているため、全ての知識が日本やそのほかの国で直接的に役立つわけではありません。しかし、課題へのアプローチ方法やそもそもの考え方などは、役立つものもたくさんあるように感じています。
アルバイトは三つ掛け持ち!勉強と仕事の両立
アルバイトは、オーストラリアにきて1ヶ月くらいで、日本語学校(教員)とレストラン2つ、合計3つ掛け持ちしています。
1週間のスケジュール
曜日 | 午前 | 午後 |
---|---|---|
月曜 | TAFEで授業を受講 | 16時頃までTAFE その後図書館で勉強 |
火曜 | TAFEで授業を受講 | 16時頃までTAFE その後アルバイト(レストラン) |
水曜 | TAFEで授業を受講 | 16時頃までTAFE その後アルバイト(レストラン) |
木曜 | アルバイト | アルバイト |
金曜 | アルバイト | アルバイト |
土曜 | アルバイト(日本語学校) | 勉強 |
日曜 | アルバイト | アルバイト |
※移動時間などの隙間時間はとにかく勉強!
給与は、レストランが時給28ドル、日曜は高くなって33ドルです。しかも、今度、給与が上がる予定で、ベースの28ドルが30ドルになります。賄いが出るので、食費も節約でき、月の出費は家賃(光熱費、WiFi込み) 週250ドルと、交通費や日用品の購入などで週20ドル程度なので、余った費用(1,000ドルくらい)は毎月貯金に回しています。
勉強と仕事との両立は大変ですが、クラスメイトや仕事仲間にも恵まれ充実した日々を過ごしています。次の目標に向けて貯金ができているのも、オーストラリア留学ならではだなと思います。
オーストラリア留学で得た成長と変化
オーストラリアには世界200カ国以上もの人々が暮らしていると言われ、さまざまな文化を受け入れ、尊重する「多文化主義」と呼ばれる政策がとられています。私はこの「違いを尊重する」難しさ、そして興味深さを日々感じています。
教室で自主学習(オンライン)に取り組んでいるときのことです。大半の生徒が静かに集中して学習に取り組む傍ら、爆音で音楽を流す生徒がいました。しかも、その生徒は周囲の学生に話しかけてきます。私は彼女に「私は、周囲で大きな音を出されたり、途切れず話しかけられたりすると、集中ができない。私は私で、イヤフォンをするなり、自分の集中できる環境を作るよう心がける。ただ、あなたにも音楽の音量を小さくするなど、少し考えて対応してほしい」.. そんなニュアンスのことを伝えました。
日本人であれば、一般的には、そもそも”周囲に迷惑がかかるであろう行動”は取らない、または周囲の迷惑になっていると気がついた時点で謝り、行動を見直すと思います。
しかし、海外では違いました。一番、驚いたのは”周囲に迷惑がかかるであろう行動”への認識が違うということです。
実際、私が上記のようにお願いすると、「それは日本人の考え方なの?」「人が集まる場所では、静かにしないといけないの?」とディスカッションが始まったのです(笑) ちなみに、嫌味とかではありません。そもそもの「常識」や「価値観」が違うのです。
最初は驚くこともありました。しかし、将来国際支援に携わるのであれば、文化や習慣、価値観の異なる人たちと互いの違いを尊重し合う姿勢や考え方を身につけておくことはとても重要です。そういった意味でもオーストラリアでの勉強や生活はとても貴重な経験になっているように思います。
将来は永住も視野に!
留学前は、1年間、TAFEで勉強したら日本に帰って就職しようと考えていました。しかし、到着して最初の1ヶ月で、オーストラリアの居心地の良さに感動し、今は、もう何年か、オーストラリアで勉強を続けたいと考えています。
TAFEでディプロマ(Certificateの次のレベル)に挑戦するのも一つですし、日本で取得した教育学部の単位を活かして大学に進学、オーストラリアで教員になることも考えています。もちろん、先立つものがないと、次には進めないので、今通っているコースが修了したら、一旦、ワーキングホリデービザに切り替えて、お金を貯めることも検討中です。
迷っている方へのメッセージ
私はやると決めたことは、最後までとことんやり切ることを徹底しています。ただ、その決断や行動は、割と突拍子のないことも多々あります(笑) 今回のように新卒を捨てて留学する.. というのはその代表例だと思います。「本当にこの道を選んで良かったのかな」と不安になることもゼロではありません。ただ、手探りながらもオーストラリアで自立して生活できるようになり、今後の目標を見つけつつある今感じることは、挑戦してみて無駄になることなんて一つもないということです。点と点でしかなかったことや、そのときは突拍子もなく、周囲から反対されるようなことでも、人生のどこかで伏線回収するタイミングはきっと訪れます。留学に興味を持ったなら、とことん調べて、プロの人たちから話を聞いて、納得行く選択が見つかるなら、絶対に挑戦すべきだと思います。
さいごに
最後まで体験談を読んでいただき、ありがとうございます。Rinkaさんの体験談はいかがでしたでしょうか。
順風満帆そうに見える、Rinkaさんの留学ですが、実は大変なこともたくさんあったそうです。例えば、Rinkaさんは今回の留学が初海外・初留学でした。そんななか、行きのフライト到着が遅れたそうです。空港に着くも、携帯が使えず、ホームステイ先までの送迎スタッフに連絡が取れない… なんてことがあったそうです(その後、なんとか公衆電話を見つけ、送迎スタッフと合流したそう)。他にも、ホストマザーのはっきりとした物言いにショックをうけたり、図書館にパスポートを忘れたり… さまざまな苦難やトラブルがあったそうですが、都度、前向きに気持ちを切り替え、周囲の人に助けてもらいながら、なんとか乗り越えてきたそうです。
「いやー.. あの時は大変でした!!」と語るRinkaさんの声には明るさがあり、全ての経験が今のRinkaさんの成長に繋がっているんだなと感じました。今後のワーホリや進学にも大変なことがたくさんあるかと思いますが、持ち前の前向きさで乗り越えていっていただきたいですね。
ワールドアベニューでは、Rinkaさんが参加したオーストラリアでの専門留学に加え、今後挑戦しようかと考えているワーキングホリデーや海外大学進学など、様々な留学プログラムを取り扱っています。留学先の国や都市、学校や制度など迷っている方は、ぜひ無料留学カウンセリングにて留学コンサルタントにご相談ください。
初回留学カウンセリングはオンライン(Zoom)にて所要時間30分程度からご利用いただけます。お気軽にご予約ください。皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしています。