1.看護インターンシップに参加されたきっかけや理由
「海外で生活する」のは大学生の頃からの夢でした。恋愛や仕事であっという間に20代の10年が過ぎ去り、気がついたら30代手前。「今しかない!!」との思いで資料請求したところ、一番に連絡を下さったのがWorld Avenueさんでした。さらに自分のスキルを、ワーキングホリデーの「ワーキング」に活かすことができると聞き、このプログラムに申し込みました。
2.出発前の英語力と現在の英語力について
英語には以前から興味があり、時折中途半端に勉強しては続かない20代を送っていました。25歳(?)頃に受けたTOEICでは700点のスコアでしたが、その後5年は全く英語に触れないまま…(「Sex and the City」だけは大好きで、見ていましたが…)…出国してしまいました。直前にTSUTAYAでオーストラリアのドラマを見つけてみましたが、習っていた英語と全く違い、「聞き取れない…」と愕然となったことだけ覚えています。
シドニーへ来てからは、JET(語学学校)で英語を声に出す気恥ずかしさを克服し、先生の英語に慣れ、サーティフィケートで書く力と読む力を鍛えて頂いたように思えます。宿題の多さには驚きましたが、やるしかないので頑張っていたら、自然に教科書が読めるようになっていたというところでしょうか。
3.看護インターンシップでは、どのような仕事を担当していますか?(またはしましたか?)
初日に突然ハンドオーバー(申し送り)の中に若干遅刻して入った時はさすがにビビッて帰りたくなりましたが、数回行くうちにAINのポジションが少しずつつかめてきたように思います。日勤でフロアに入るときにはRNとチームを組み、RNがMedicationしている間、AINはobservationに回ります。経験があれば、neuro-obsと言って、脳神経系の観察・意識レベルや麻痺の有無等をneuro-observation chartにそって聴取していくこともあります。AfternoonのShiftに入った際は、RN4人が患者様を受け持ち、AINの私はfloatingと言って、病棟を漂い、obsとコール対応をしていました。その他、IPS (Individual Patients Service) と言う役割もあり、IPSの日は、自傷他害、転倒転落、離棟のハイリスクな患者様に1対1であたり、事故防止につとめます。
4.日本とオーストラリアの看護でどういった点が大きく違うと感じましたか?
Nurseの中の役割分化がはっきりしています。1つのwardの中に、私が知るだけで、CNS、RN、EN、AINとナースだけでも4種類の階層に分かれています。それぞれの役割もきっちり分かれていて、CNSは必要な時にしか姿を見せません。また、受け持ちの考え方も全く異なり、違うチームの患者の事はほぼノータッチです。日本で看護をしてきた私は、ついつい他チームのコールを受けたり、患者家族の話を聞いてしまったりするのですが、そのへんにいるRNをつかまえて言うと、「なんで私に言うの?私は知らないわよ」と軽く流されてしまい、誰がどの部屋を担当しているのか知らないと走り回るハメになります。そして私はよく走り回っていました。
文化の違いは病棟の至るところで発見できるのでなかなか興味深いです。「1対4が安全な看護」みたいな標語や、「必ず休憩は取るように!!」と病棟の手順書に載っていたり…さすがオーストラリアですね。
5.看護インターンシップで働いた中で印象に残っていることを3つ程度あげてください。
1)初仕事の日!!
いきなりのハンドオーバーに面食らって内心パニックになってしまいました。よく聞くと内容はそこまで難しいものではなく、「私はROOM○番~○番おくります。〇番、Mr~さん、~歳、~で入院。昨日Chemoをして、昨晩Vomittingが続き眠れていません。」的な内容でしたが、なんせ初日なもんでドキドキパニックでした。ついたRNも正職員ではなく、エージェンシーからの派遣で、2人で「Anything else?」⇒「Nothing!」とヒマな午後を過ごしました。
2)初午後シフト!!
慣れてきたハンドオーバーですが、初の午後。「何をするのかな~、今日は~」と思っていたら、「あなたはフローティングだから」と一言 in charge より。「バディーなしっすか??」と内心焦りましたが、obsの仕事をgetし、obsとコール対応でなんとかやりすごしました。そして気がついたら同勤務帯Nsは全て帰っており、深夜勤務に。誰か声かけてくれよー。
3)初IPS!!
ひたすら患者様の部屋にいるだけです。ご家族が見えたので、マネージャーに伝え、「外に出ていた方がいいですか?」と聞いてみたら、「彼女は一人ではどこにも行けないから、イスを外に出して雑誌でも読んでて」とゴシップ雑誌を手渡され、面会中ずっと読んでいました。ひまやー。
4)休暇中のNsの会話
A:「今度ストライキに○○さん出すから、○○さん代わりにShift入るから」
B:「ストライキってどこ行くの?」
A:「Homebushよ」
B:「何すんの?」
A:「プラカード持ってさけぶのよ~。ジョークよ、ジョーク」
B:「そういえば○○の病院で2人のNsで19人も患者見てるって信じられる!!??」
A:「あと休日の時給は2倍にしてもらわないと困るわよねー。」
私の心の声:(オーストラリアのナース、いい仕事やなぁ~~~~~~~~~~~~~~。)
6.看護インターンシップでどの程度のお給料をもらっていますか?(週何時間働いて、いくらなど)
まだ初給料待ちです。
7.これからの自分の目標などについて
シドニーで生活を始め早4ヶ月でやってきたFinancial Problemに対抗すべく、出稼ぎ状態に身を置く予定です。
目標金額1万ドル、体力さえもてば・・・
そしてそれで押し花とプリザーブドフラワー習って帰ります。
ついでにウェディングプランナー講座もとりたいな!
8.これから出発される方、または現在検討されている方にアドバイスをお願いします。
働くことだけでなく、全てが良い体験になると思います。新しい出会い、もちろん外国人だけなく日本人も含めて。改めて日本での生活を振り返る良い機会にもなると思います。
20代と30代の境目…(実は30代にのっているけど)この時期を逃さなくて良かった~~~~~っと私は感じています。
あ ともうひとつ…本当にスキルを活かして現場に出たいなら、やはりWorld Avenueさんしかないでしょう。英語の壁は4ヶ月そこらじゃ決して乗り越えられません。私が甘く見ていました。ワールドアベニューを通して実績を築い てきた看護インターンシップの先輩達、サティフィケートの先生、エージェントの方達、日本人への理解あってこそ、私にチャンスが与えれたとひしひしと感じ ている今日この頃です。
9.その他コメント
迷うなら来てしまえ。
いつでも帰れるんだから。
清水 裕子 さん
2010年7月~2011年7月
インターン先:NSW州公立病院&ナーシングホーム