このサイトは分析と改善のためにCookieを利用します。詳細はこちら

高校留学のメリットとデメリット 3選

高校留学は高い英語力の習得や将来の選択肢の広がりなどメリットも多々ある一方で費用面での負担や言葉や文化の壁による孤独、挫折などデメリットといえるものも存在します。今後の人生を大きく左右する挑戦だからこそ、メリットだけでなく、デメリットもきちんと理解し、決断するようにしましょう。

【留学カウンセラーが説明】高校留学のメリット&デメリット


ここでは、中学生・高校生の留学を長年にわたってサポートするキャリアカウンセラーの資格も有する留学カウンセラーが、実話をもとに高校留学のメリットとデメリットをそれぞれ3選ずつまとめ、ご紹介します。

中学・高校留学について相談したい!という方は個別留学カウンセリングをご予約ください →
 

目次-高校留学のメリットとデメリット 3選

メリット1.英語力の習得▼ 
メリット2.広がる進路の選択肢▼ 
メリット3.得られる絶対的な自信▼ 
デメリット1.お金がかかる▼ 
デメリット2.途中でやめたときのリスクが高い▼ 
デメリット3.言葉や文化の壁が生む孤独▼ 
まとめ▼ 

メリット1.英語力の習得


高校留学の最も大きなメリットといえば、やはり早いタイミングで高い英語力を習得できるという点ではないでしょうか。

言語習得における最適な年齢には諸説あります。実際、大人になってから英語を学び始めた方であっても流暢に英語を使いこなす方も多く、いつのタイミングが遅すぎるということはありません。ただ、脳の性質は年齢と共に変化し、物事を覚えるまでのプロセスも変化します。簡単にいうと、子どのも脳は丸暗記が得意、一方で大人の脳は理屈や理論を理解することが得意といわれます。よって、年齢を重ねれば重ねるほど英語を習得すうるえで、文法などの理屈をきちんと学ぶ時間や手間暇が必要となり、それらなくして英語を習得するということが困難になるということです。よくテレビCMなどで耳にする「聞き流すだけで簡単に!」や「毎日10分、口にするだけ!」などの学習方法では英語の習得はできなくなるということですね。

実際に、日本語ネイティブの私たちは、「てにをは」に関する質問を外国の方にされたとき、どれだけの方がそれぞれの使い方や違いを適切に説明できるでしょうか。なかなか難しいですよね。しかし、理屈や違いを説明できなくても、ほとんどの方が「てにをは」を適切に使いこなしていると思います。それは私たちが生まれたころから日本語に慣れ親しみ、理屈や理論を理解する前に言葉や言葉の使い方を覚えているからです。

マサチューセッツ工科大学の認知科学研究者ジョシュア・ハーツホーン(Joshua Hartshorne)氏はDSSTと呼ばれる認知機能テストによって「年齢と共に知能がどのように変化するかを調査」した際、一般的に、言語を学ぶうえでも重要な情報処理能力や記憶力は、10代後半にピークに達し、その後低下し始めることを発見したといいます。※1

中学・高校留学の場合、早ければ13歳、14歳の年齢から海外に飛び出し、英語環境にどっぷりとつかることができます。当然、文法や単語の活用を理解するうえで理屈をきちんと学ぶことも多少重要です。しかし、それよりも日々の生活、勉強のなかで、ネイティブの英語を常に見聞きし、結果、理屈や理論の勉強に時間を費やさなくとも、自然と英語を使いこなせるようになります。

※1.When Does Cognitive Functioning Peak? The Asynchronous Rise and Fall of Different Cognitive Abilities Across the Life Span by. Association for Psychological Science

メリット2.広がる進路の選択肢


高校留学のメリット2つ目は、卒業後の進路の幅が広いという点です。少し前までは、日本の大学に進学しにくい…… など、進路の幅についてはデメリットとして挙げている留学エージェントも多かったように思います。しかし、直近5年ほど高校留学をサポ―トしているなかで、進路についてデメリットと感じたことは1度もありません。

日本に戻り大学進学する学生のほとんどは、帰国子女枠を利用し受験します。国際関係学部などで近年人気の高い大学から、留学で身に付けた言語力、経験を活かし有名外国語大学への切符をもぎ取った学生さんもいらっしゃいます。そして、高校留学した学生さんたちの選択肢は日本の大学だけではなく、海外の大学に挑戦する方もいらっしゃいます。例えば、弊社のお客様でもオーストラリアの私立高校卒業後、アメリカの某有名州立大学に入学された学生さん、またニュージーランドの公立高校から帰国後、世界大学ランキングで上位2%にランクするオーストラリアの大学に進学された学生さんもいらっしゃいます。

特に後者の学生さんたちに「なぜ、海外の大学に進学することを決めたのか?」と伺うと
・せっかく身に付けた英語力を最大限生かせる環境に行きたかった
・高校時代を海外ですごしたことで生活面や学習面など自信がついたため大学もさらにチャレンジできる環境に身を置きたかった
・高校で海外に飛び出し世界の広さに驚いたと同時に、もっと自分の世界を広げていきたいと思った
・将来、ビジネスシーンで活躍できるようになりたいと考えたとき日本ではなく海外で勉強したり人脈を作ったりすることが重要だと感じた
などの言葉が返ってきました。

海外の大学に踏み出そうと思うと、費用面や英語力、生活面などを懸念する方も多いと思います。
しかし、高校留学を経て、大学入学に必要な英語力はすでに習得していることが多いため、日本の高校を卒業してから海外の大学を目指す学生よりも短い時間で入学・卒業できることが多いという事実もあります。
例えば、オーストラリアの大学は3年制です。年間250万円程度の学費が相場となるため、3年間で750万円です。一方、日本で私立大学に4年間通い、英語力を身につけるため1年間休学し留学した場合、トータルでかかる費用は、700~780万円と大差なく、むしろ費用的には、時間を短縮できるというメリットもあります。

さらにいうと、大学卒業後の就職でも進路の幅は広がるといえます。就職活動時に外資系企業やそもそも海外に本拠地を構える企業を選択肢に入れることができることはもちろん、就職後、海外勤務や転勤のチャンスに対して言葉や文化、生活面での壁はなく、積極的にオファーを受けることができるでしょう。

メリット3.得られる絶対的な自信


「自信」とは一朝一夕に得られるものではありません。自分で決断したことに対し、トライ&エラーを繰り返しながらもコツコツと成功体験を積み重ねること、それらが初めて「自信」につながります。

何も高校留学だけが、自信を持つうえで絶対的な経験というつもりはありません。
日本での高校生活のなかでも部活動であったり日々の勉強でったり、難関大学への受験であったり、さまざまな経験を通じて、「自信」を得ることはできるでしょう。

ただ、高校留学となると、まだまだ皆がみんな経験することでもできることでもありません。
実際に留学する生徒さんの話を聞いていても「高校生で留学するなんて学年で自分だけだから……」というお話や、出願書類の準備の際などには「学校の先生も初めてのことでわからないと……」というお話をよく耳にします。

人と違う選択をするというのは日本社会において非常に勇気のいることです。それが、今後の人生を大きく左右する可能性があるともなればなおさらです。さらに、親御さんのもとを離れ、言葉も文化も異なる環境に飛び込むわけですから、不安がないわけありません。

そんななかにおいて、
・明日の朝はホストファミリーと天気の話をしてみよう
・わからないことは必ず授業中に質問しよう
・休み時間にあの子に話かけてみよう
・1年の終わりにはTOEIC700点とれるようになろう
など、自分が決断したことに対して、小さいことも大きいことも、コツコツと成功体験を積み重ねることによって「努力すれば必ず成し遂げられる」という「自信」を身に付けることができます。そうそう誰もが経験したない苦しさや大変さ苦労があるからこそ、得られる自信も大きなものになるでしょう。

留学で得た自信はその後の人生において、勉強や仕事、人間関係などさまざまなことでくじけそうになったとき、「あのときに比べたらたいしたことない!」「自分はまだまだ頑張れる」そんな支えになるはずです。

デメリット1.お金がかかる


高校留学の最大のデメリットはやはり「お金」の問題ではないでしょうか。
文部科学省の「子供の学習費調査の結果(平成28年度)」によると学習費総額(年間)は以下のようになります。

公立高等学校(全日制)45万1千円×3年間=約135.3万円
私立高等学校(全日制)104万円×3年間=約312万円
(ただし、「平成31年度都内私立高等学校(全日制)の学費の状況」から東京都の私立高の学費調査結果を見てみると最も高い私立校は年間1,892,000円(3年間で567万円)という記録もあるため、あくまで「平均」と考えられる)

対して、比較的留学費用がリーズナブルといわれるニュージーランドでの高校留学でも学費だけで年間120万円程度、ホームステイなど滞在費や航空券、保険など諸費用を含めると年間250万円程度は必要になります。3年間分で考えると750万円。日本の場合だと生活費の計算が難しいため、単純比較はできませんが、公立校と比較するとその差は歴然です。

今や多くの方が大卒の学歴で就職活動に臨みます。「まだこの先があるのに……」という高校生のタイミングでこれだけの出費となると、費用面では余裕がないと留学は難しいといえるでしょう。

留学するときでも奨学金は使えるの?

デメリット2.途中でやめたときのリスクが高い


高校留学途中、何かしらの理由で挫折してしまった場合、且つ日本でも高校に戻れない、または高校を卒業できないとなると最終学歴は「中卒」となります。中卒が悪いといっているわけではありません。しかし、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(平成28年)の結果によると、中卒者の場合、正社員として雇用された割合はわずか37.5%、当然生涯年収差も相当なものになることが予想されます。

さらに、専門的な職業に就きたいと考えると、その資格を取得するに伴い、高卒以上の学歴が求められることが多々あります。例えば、医師や弁護士などはもちろん、美容師、看護師、栄養士など、高校を卒業し専門的な課程を学び特定の試験を受ける必要があります。しかし中卒となると各々の資格試験どころか勉強すらする権利を与えてもらえません。

留学に限らず、高校を途中でやめるということは、その瞬間は「もうヤダ!」「もうイイ!」と思ってやめたとしても、将来やりたいことが出てきたとき、最終学歴がネックになってしまい、やりたいことに挑戦する権利すらない…… というリスクを背負うがあることを十分に理解しましょう。

高校留学は、高校卒業時の18歳、大学卒業時の21歳という一般的に親元を離れる年齢よりも少し早いタイミングで外に踏み出します。周りの友だちよりも少し早いタイミングで自分の行動に責任を持つことになり、自主性や積極性、行動力を求められるようになります。留学は楽しいことばかりではありません。言葉の面で苦労することは多々ありますし、文化や習慣の違いから孤独にさいなまれることもあるでしょう。そんなときでも親御さんや私たち留学エージェントはサポートしかできません。頑張るのはあなた自身です。辛くてもしんどくても、ときに帰りたくなっても、最後まで自らが発した言葉に責任と覚悟を持ちやり遂げる強さを持つ必要があることをしっかりと理解し決断するようにしましょう。

デメリット3.言葉や文化の壁が生む孤独


デメリット2と少し重なりますが、「言葉が通じない」ことや「文化や習慣が違う」ということは、想像以上に辛さやしんどさ、孤独感の原因になりえます。

高校留学のサポートをしていると
・友だちができない
・英語が伸びる気がしない
・突然友だちが冷たくなったけど理由がわからない
・ホストファミリーとうまくコミュニケーションが取れない
・いわないと伝わらないって言われたけど…
・白人の子たちが自分のことを笑っているような気がるする
・授業中、ペアを組まないといけないシーンで誰も自分とペアになってくれない
など、さまざまなご相談をいただきます。
留学だけではなく、日本でも中学校から高校に進学したタイミングや転校などにより環境が変わればありがちなシーンかもしれません。しかし、そのうえで言葉が通じない、気軽に相談できる古い友だちや親御さんが近くにいないとなると、感じる孤独やさみしさ、辛さは何倍にも膨れ上がります。

留学というとネイティブの学生さんたちとワイワイ楽しく英語で会話し、放課後にはおしゃれなカフェに行って、卒業式には豪華なドレスでパーティーをしてという海外ドラマのイメージが先行しがちです。もちろん、そういったシチュエーションも多々あります。ただ、それは日本同様、いやそれ以上に自らの努力が必要であることをしっかりと認識し、留学を決意する必要があるでしょう。

さいごに

いかがでしたでしょうか。
高校留学のメリット・デメリットを3つずつ挙げさせていただきました。
幸いなことに、留学前は「この子、大丈夫かな…」と少し心配だった生徒様も、辛いことや苦しいことがあっても、やはりご家族にかけていただいているお金や思いを考えると、そんな簡単に挫折はできない!!と踏みとどまり、気が付くと立派に3年間、4年間を乗り越え、卒業、さらに新しく見つけた進路に向けて踏み出されます。

もちろん、5年以上にわたって高校留学のサポートを行うなかで、残念ながらさまざまな理由で途中帰国されてしまった生徒さんもいらっしゃいます。ただ、その瞬間はネガティブなことでも、それらの出来事をネガティブで終わらせないよう、その後の人生、「失敗」を繰り返さないよう努力されているように思います。
留学に限らずものごとにはメリット・デメリットありますが、双方踏まえ覚悟して踏み出した一歩であれば、決して後悔することはないと思います。

ぜひ、勇気をもって一歩踏み出してみてくださいね。

←中学・高校留学の情報ページに戻る

  • JAOS
  • J-Cross
  • ICEF AGENCY STATUS
  • IALC Approved Agency
  • 観光庁長官登録旅行業2162号

ページトップボタン