中学生、高校生という若い年齢での留学だからこそ、大学生以上の留学と比較すると、さまざまな不安ごとや心配ごとがあることも事実でしょう。
実際によくいただくご相談、ご質問としては
「日本の高校卒でなくても、日本の大学進学はできるのか?」
「休学しての高校留学だと学年が1つ遅れてしまう…… その後の進学や進級に問題はないのか?」
「英語での勉強に本当についていくことができるのか?」
「治安を含む生活環境は安全なのか?」
「日本語を忘れてしまうのではないか?」 などが挙げられます。
そんな心配や不安から、「今でなくともいいのでは?」「大学進学後でも遅くないのでは?」という結論に至ってしまう方もいらっしゃるようです。ここでは、中学生・高校生というタイミングだからこそ、留学すべき理由を大きく3つのポイントにわけてご紹介します。
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理由1.高校留学だからこそ広がる人生の可能性▼ |
理由2.人格形成に最も影響を与える時期に豊かな経験ができる▼ |
理由3.未成年だからこそ、安心して渡航できる環境がある▼ |
まとめ▼ |
理由1.高校留学だからこそ広がる人生の可能性
出典:NSW Education International
「いい大学に入れたら人生は順風満帆だ」と考える方は少なくありません。これは決して日本社会におけることだけではありません。人気企業には多くの人々が応募します。企業側の選定基準の一つに学歴は必ず挙げられます。よって、日本だろうが海外だろうが、「いい大学に入る」というのは人生において一つのミッションです。
では俗にいう「いい大学」に入るためにはどうしたらいいのか? たとえば日本の場合、「いい大学」に入るためには、「いい高校」に入る必要があり、「いい高校」に入るためには「いい中学校」に入らなければなりません。もっというと「いい小学校」「いい幼稚園」から始めないといけないのかもしれません。つまり、「いい人生」を送るためには高校生までに「いい大学に入れる自分」を作る必要があるということです。そう、中学生、高校生の時期というのは、その後の人生の可能性を広げることも狭めることもある非常に重要なタイミングなのです。
ここで注意していただきたいのが、今後、「いい企業」「いい大学」は、必ずしも日本の企業、日本の大学ではないということです。日本の企業や大学は少子高齢化に伴う市場の縮小を経て、企業であれば海外進出をかけたり、大学であれば外国人留学生の受け入れ対策を行ったりしています。つまり、今までは日本国内が競争のフィールドだったのに対し、今後は、いえ、すでに世界を相手に戦っていかなければならない状況なのです。
そう考えたとき、日本の大手と呼ばれる企業は世界でみたときにどのくらいの評価を得ているのでしょうか。また、日本の旧帝大や早慶などは世界からみたときにどのくらいのランクにいるのでしょうか。
例えば、日本で最も時価総額の高い企業といえばトヨタ自動車です。しかし、そのトヨタ自動車でさえ、2019年8月時点の世界時価総額ランキングでは35位です。さらにトヨタ自動車以外の日本企業は、上位50位にランクされていません。上位を占めるのはアップル、マイクロソフト、Amazonやアリババ・グループ・ホールディングスや、テンセント・ホールディングスなど、アメリカ、中国を中心とするIT企業です。
参照:DIAMOND online「昭和という「レガシー」を引きずった平成30年間の経済停滞を振り返る」
大学はどうでしょうか。
世界大学ランキング(Times Higher Education)で見てみると、上位50位にはオックスフォード大学やケンブリッジ大学、マサチューセッツ工科大学などアメリカとイギリスの大学が大半を占め、日本の大学はわずか1校、東京大学が42位でランクインしているのみです。
これらを踏まえると、今後の人生の可能性を広げるためには、進学も就職も、日本国内だけではなく、世界を見据える必要があるといえます。海外での進学、就職において重要になるのは高い語学力、そして世界で通用する高校卒業資格、さらに、早い段階で多彩な科目にふれ自らの将来を考える機会を得ることです。高校留学ではそのすべてを得ることができます。
高校留学を通じ、本格的な英語力の習得
外国語の習得は早ければ早いほど良いと言われています。身体が成長しきる前の10代前半だからこそ、本物の英語力を身に付けることができます。また、基本的な英語力を身に付けてしまえば、英語を国語とし、フランス語や中国語など多言語にも挑戦することができます。高校留学後の進路としても、日本や主要英語圏での進学はもちろん、ヨーロッパ圏やアジア圏での進学という選択肢をもつことができるでしょう。
海外の高校では多彩な科目に触れることができる
海外の中学・高校では、日本でいう5教科7科目だけに留まらず、演劇や環境科学、デザインや経済学、ITなど多彩な科目が用意されています。職業を意識する科目の少ない日本に対し、海外では実際の職業に通ずる科目が多く、自身の適正や興味関心をしっかりと把握することができます。また、海外の高校では、個々の主体性を大切にし、早い段階から自立心を育てるという考え方が基盤にあり、さまざまな選択科目が用意されるなか、自分で科目を選んでいきます。結果、大学進学時に、明確な目標をもって選考する学部や、その学部に力を入れている、またはその分野において評判の高い大学を選定することができるでしょう。
世界で通用する高校卒業資格
各国の高校卒業資格または高校課程修了証明は、留学先の国だけではなく、アメリカやカナダ、もちろん日本でも高校卒業資格として認められています。。結果、語学力の証明と共に、世界中の高等教育機関への進学が可能になります。
また、近年日本では、帰国子女枠などと呼ばれ、一定期間以上(一般的には2年以上)、海外の教育機関で就学していた学生に対し、特別入試枠を設けている大学も増えています。国内外での進学の可能性を高めることができるといえます。
参照:文部科学省 入学資格に関するQ&A(Q.3)
理由2.人格形成に最も影響を与える時期に豊かな経験ができる
日本という国は世界的に見ても非常に珍しい、長い歴史を持つ成熟した国です。治安がよく、経済的にも豊かで生活水準も高く、貧困格差もあまりありません。日本で暮らす人々はそのほとんどが日本人で、さらに用いる言葉は99%以上が日本語です。他国からの侵略や植民地化、宗教などの違いにおける内戦なども少なく、結果、見た目も、価値観も考え方も非常に近しい人々が共に生活している国です。それが故の良さはあるものの、ダイバーシティ(多様性)やマルチカルチャー(多文化主義)、ノーマライゼーション、そしてグローバルなどの概念には疎く、「違い」に対する対応力や柔軟性は非常に乏しい国と言えます。
10年後、20年後、世界と共に生きる子供たちは、このままではいけません。
高校留学することで、人生の中でも好奇心や知識欲にあふれ、学んだことを何でも吸収できる時期に「違い」を経験することができます。日本の常識や当たり前がけっして世界では当たり前でないことを体感することができるのです。さらには、日本ではなかなか学ぶことのできない、宗教や文化、そして外から見た日本の姿など、世界の教養を学ぶことができるでしょう。10代の最も多感な時期だからこそ、先入観や既成概念に囚われず、文化や習慣、宗教観や価値観などが異なる社会のなかで生活することで、豊かな人格形成に繋がります。
また、日本では1人だけ異なる意見を持ったり、違う行動を取ったりすると周囲との友好関係を上手に構築できなくなってしまうことがよくあります。中学・高校留学では、そんなストレスを感じて海外へ飛び出したいと考える学生も少なくありません。個性を大切にする教育システムは、日本でストレスを感じた子どもたちにとって、より「自分らしく」生活を送れる環境といえます。
もちろん、ホームステイでの生活や学生寮での生活では、家族や友人とのトラブルなども自ら考え一つひとつ解決していく必要があります。親元を離れた環境で自立心を求められる環境は、大きな成長の場となることでしょう。
理由3.未成年だからこそ、安心して渡航できる環境がある
「まだ、一人暮らしもしたことないし…」「一人では朝も起きられないような子供なのに…」 そんな心配は尽きないと思います。確かに、高校留学の場合、ほとんどの学生が一人暮らしの経験はなく、食事の用意や部屋の片づけなども、親御さんにまかせっきりという学生さんも少なくありません。また、国によっては飲酒や運転、ドラッグなどに対する法律や制度が異なり、早い段階から、危険にさらされるのではないか?と考える親御さんもいらっしゃいます。
実は、未成年だからこそ、安心して海外に挑戦できるのです。
早い国でも成人とみなされるのは、18歳以上、つまり高校生までは未成年となります。そして、未成年であるうちは外泊もアルバイトも、すべてホストファミリーや学校、日本の親御さんの許可が必要です。つまり、ポジティブな意味で、危ないこと危険なこと、またはそういった状況になり得る可能性があることに対して、制限がかけられ、自由はききません。
一方、大学生以上での留学ともなるとそうはいきません。日本では20歳を過ぎていても、学生のうちはまだまだ子供の扱いです。それこそ、20歳になっても、お母さんに起こしてもらい、炊事洗濯一式、親御さんにしてもらっているという方もけっして少なくありません。しかし、海外では成人すればすべて自己責任となり、誰もその子の判断や決定に対し口出ししません。自由に危ないところや環境に身を投じてしまうことができるのです。大学生であっても自立心や正しい決断力を身に付けられていなければなおさら危険です。
国によっては日本よりもドラッグや飲酒に対する規制が緩い国は多いです。しかし、だからこそ、未成年の子供たちは、大人にしっかりと守られているのです。
高校生までの間に海外に挑戦することで、はやいうちに、自立心や何が危険で何が安全なのか?など正しい決断力を日本国外で身に付けることができます。そして、その後の大学進学や就職の際、海外にいくことがあっても分別のある状態で渡航することができるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
世界は目まぐるしいスピードで変わり続けています。30年前、世界で確固たる地位を築いていた日本企業の姿はなくなり、少子化によって、今後はいくつかの大学は存続も危うくなることが考えられます。今の子供たちは世界を舞台に将来、歩みを進めていかなければいけません。高校留学は、10年後、20年後、子供たちが自分たちの力で人生を歩んでいくうえで、必要な力を身につける絶好の機会です。ぜひ前向きにご検討ください。