帰国後の就職活動・転職活動に活きると近年注目が集まる留学ですが、海外の高等教育機関に通うとなると、留学費用が高額になるイメージが強いと思います。実際にどのくらいの費用が掛かるのか具体的な例を用いてみていきましょう。
オーストラリアで専門留学した場合に、何にどのくらいの費用がかかるのか ▼ |
具体的なケース ▼ |
CASE 1 シドニー 専門留学|専門学校:TAFE NSW International ▼ |
CASE 2 ブリスベン 専門留学|専門学校:TAFE Queensland▼ |
CASE 3 ホバート 専門留学|専門学校:Tas TAFE ▼ |
まとめ ▼ |
オーストラリアで専門留学した場合に、何にどのくらいの費用がかかるのか
オーストラリアの専門学校では、最短半年間でCertificate(サーティフィケート)と呼ばれる修了証を取得することができます。Certificateにはレベルが1から4まであり、その後Diploma(ディプロマ)、Advanced Diploma(アドバンスド ディプロマ)、そしてBachelor(バチェラー)と続きます。
日本の学位と照らし合わせると、Certificateは修了証、Diploma は専門士、Advanced Diploma は準学士、Bachelorは学士となります。
留学には様々な種類があり、残念ながらワーキングホリデーや語学留学の場合、履歴書の学歴欄に「●●(課程)を修了」という記載をすることはできません。しかし、専門留学で、Certificate以上を修了した場合、語学留学などと異なり、履歴書に留学経験を記載することができます。
しかも、専門留学の場合、語学学校と異なり、他国からの留学生とではなく、オーストラリア人の学生と肩を並べて英語で勉強することができるため、短期間で飛躍的な英語力の向上が期待できます。
専門留学について詳しくは「専門留学情報」をご覧ください。
さて、魅力満載なオーストラリアの専門留学ですが、海外の高等教育機関に通う留学となると気になるのはその費用ですよね。「海外での大学進学やMBA取得などと同様に高額な費用となると、ちょっと手が出せない……」と嫌煙しがちな方も多いのではないでしょうか。
実は、専門留学は大学や大学院と比較するとその学費は非常にリーズナブルで、総合的にかかる費用も決して高くはありません。特にオーストラリアの専門学校のほとんどが国公立のため、大学付属の語学学校や民間で授業料が高めの語学学校に通うよりも費用は安いということもあります。
具体的に何にどのくらいの費用がかかるのか見ていきましょう。
ここでは弊社にてサポートさせていただくことが最も多いケースとして、語学学校に20週間プラス専門学校に約半年(Certificate 3-4修了)留学した場合を前提としています。
項目 | 相場 | |
---|---|---|
語学学校費用 (20週間) |
入学金 | 1万円から2万円 |
教材費 | 1万円から2万円 | |
学費 | 30万円から35万円 | |
専門学校費用 (約6ヵ月間) |
入学金 | 8,000円から1.5万円 |
教材費、実習費用など* | 5万円から10万円 | |
学費 | 45万円から70万円 | |
留学会社 | 国内手続きサポート費用 | 5万円から20万円 |
渡航後 現地生活サポート費用 | 10万円から15万円 | |
渡航費用 | 航空券代金 | 8万円から15万円 |
海外留学生保険 | 20万円から30万円 | |
学生ビザ申請費用 | 15万円から16万円 | |
学生ビザ申請に伴う保険 | 6万円から7万円 | |
渡航後費用 | 滞在費 | 120万円から200万円 |
アルバイト収入 | 30万円から100万円 | |
その他実費(旅行費や交際費など) | 10万円〜 |
語学学校費用 (20週間)
専門コースにはさまざまなコースがあります。一般的かつ人気のコースは、ビジネス、IT、会計、ホスピタリティ、ツーリズムなどですが、他にもフィットネスや農業、アロマテラピーなど、幅広いコースが存在します。
コースによって入学規定は異なりますが、一般的には、IELTS5.5から6.0相当が必要です。また、専門コースで勉強する際には、英語でのレポート作成やディスカッション、プレゼンやノートテイキングスキルが求められます。専門コースに入学するためには、入学規定である英語力と、このアカデミック英語を習得する必要があります。
日本の高校卒業レベルの英語力は一般的に英検準2級から2級レベルかと思います。
英検2級、TOIEC500~600点程度から、専門コースの入学規定に達するために必要な英語学習期間が目安 約半年間です。英語力には個人差があるため、人によってはもっと短く、人によってはもっと長くなる可能性があります。
専門学校には付属語学学校があり、月々10から12万円程度と比較的リーズナブルな費用で英語を学ぶことができます。また、大学付属とまではいきませんが、専門学校も民間の語学学校と比較すると生徒数が多く、図書室やカフェテリアなど設備は充実しており、且つキャンパスにはオーストラリア人の学生も在籍しているためネイティブと交流を持つ機会も豊富です。
専門学校費用 (約6ヵ月間)
専門学校が開講するコース費用は学部によって大きく異なります。
ビジネスや会計、マーケティングなど、需要が高くかつ設備投資費もそこまで高くない費用はCertificate3~4(約半年間)で45万円から70万円程度とリーズナブルですが、近年注目を集めるデザイン(ファッションデザイン、デジタルデザインなど)はやや高めで60万円から85万円程度です。コースによっては、実習や実技が盛り込まれており、それらに伴い制服代や参加費用など、プラスアルファの教材費やその他雑費が生じる場合があります。ただ、それでも、大学の学費と比較するとその費用は半額程度で、且つクラスも少人数制と留学生にとっては特典の多いという特徴があります。
留学会社費用
弊社での国内手続きサポート費用は90,000円(消費税別)です。
専門留学の場合、特に今回前提としている英語コース+専門コースの場合、語学学校と専門学校(または英語コースと専門コース)、2つの教育機関(またはコース)から入学許可を得、学生ビザ申請の手続きを行う必要があります。
専門コースへの入学規定を満たしていないにも関わらず、専門コースから入学許可を得ることができる理由は、専門学校側が定める語学研修期間を専門コース開始前にこなすことにあります。留学前に英語のレベルチェックテストを受け、専門学校側が、「専門コース入学には●●週間の英語研修が必要」と必要語学研修機関の査定を行います。
提示された事前語学研修を通うことを条件に、専門学校側からも入学許可(仮)が下りるという仕組みです。
このように、専門学校の入学規定を満たしていなくても、事前に語学研修を付けることを条件に専門学校のコースまでまとめて入学許可を得て学生ビザ申請を行う留学を「条件付き専門留学」と呼びます。
当然、1つの学校に通う留学(語学留学やワーキングホリデー)よりも、出願やビザ申請などに伴う手続きは複雑かつ、多くなるため、国内手続きサポート費用はやや高めの設定となることが多いです。
渡航費用
航空券代金(片道)、海外留学生保険、学生ビザ申請費用、学生ビザ申請に伴う保険などは、通常の学生ビザでの渡航と同様で、大きな違いはありません。
語学留学のみの場合、語学学校が毎週月曜入学可能なところがほとんどのため、自分の好きな時期に、好きな期間渡航できます。しかし、専門留学の場合、専門学校の開講時期に合わせて渡航しなければならないため、渡航時期がある程度絞られます。例えば、今回前提としている語学研修20週間、専門コース半年の場合、専門コースの開始が2月/7月となるケースが多いため、その半年前、例えば、2月出発→7月の専門コース入学を目指す、8月出発→翌年2月の専門コースを目指す、というようなイメージです。
2月であればそこまで航空券の高い時期ではありませんが、8月となると夏休みシーズンと重なるため、航空券は、やや高めを想定しておいた方が良いかもしれません。
渡航後費用
滞在費は、専門留学だから高くなる、安くなるということはなく、留学先の都市や生活の仕方によって大きく異なります。目安としては月々10万円~15万円となります。週5で授業のある語学学校と異なり、専門学校に通う期間は週に3回程度の授業となります。もちろん、こなさなければならない課題や宿題はありますが、時間を上手に使うことで、アルバイトは語学留学よりも効率よくできる可能性があります。
また、専門学校で教鞭をとる方は、該当するコースのスペシャリストや現役でその産業で働いているという方も多く、該当する業界での就労機会(アルバイト)を得られる可能性も高まるでしょう。
具体的なケース
具体的に留学先の都市を設定し、留学費用を比べてみましょう。
語学研修20週間、専門コース半年(Certificate 3-4)の、合計1年間の留学、$=100円で計算しています。
CASE 1 シドニー 専門留学|専門学校:TAFE NSW International
オーストラリア最大の都市シドニーはオセアニアを代表する国際的な観光都市でもあり、海に臨むオペラハウスなどが著名で、世界で最も美しい都市の一つとも言われています。また、シドニーは、商工業、金融及び交通の中心都市であり、TAFEで学べる専門コースも多彩です。
TAFE NSW Internationalには付属英語コースがあり、そこに通う学生のモチベーションの高さはもちろん、設備の充実度や教師の質の高さにも定評があります。英語コースを開講するキャンパスや専門コースを開講するキャンパスもNSW州中にあり、自分にあったロケーションをお選びいただくことができます。また、弊社シドニーオフィスの近郊にもキャンパスがあり、便利です。
オーストラリア最大の都市であるシドニーは他都市と比較しやや物価が高めではあるものの、求人数が豊富で、給与水準も高めです。ここでは、1年間の留学のうち、8ヵ月間、アルバイトしたことを前提に計算しています。
英語コース費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
入学金 | $150 | ¥15,000 |
学費 20週間 | $6,400 | ¥640,000 |
専門コース(Certificate 3-4)費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
入学金 | $100 | ¥10,000 |
学費(Certificate 3-4 約半年間) | $7,430 | ¥743,000 |
留学会社費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
国内手続きサポート費用 | – | ¥99,000 |
渡航費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
航空券代金 | – | ¥100,000 |
海外留学生保険 | – | ¥200,000 |
学生ビザ申請費用 | $1,600 | ¥160,000 |
学生ビザ申請に伴う保険 | $600 | ¥60,000 |
渡航後費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
滞在費 | $13,200 | ¥1,320,000 |
アルバイト収入 | ($11,520) | (¥1,152,000) |
その他実費 (旅行費や交際費など) | $1,200 | ¥120,000 |
合計:2,315,000円
TAFE NSW International 体験談
CASE 2 ブリスベン 専門留学|専門学校:TAFE Queensland
TAFE Queensland(テイフ クイーンズランド)はオーストラリア・クイーンズランド州の州立職業訓練校です。最近はキャリアカレッジなどと呼ばれることもあります。TAFE Queenslandはケアンズからゴールドコーストまで、州内22ヶ所にキャンパスを構えています。500を超えるコースを提供しているため、自身の希望に合った内容の勉強ができるはずです。
英語コース費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
入学金 | $0 | ¥0 |
学費 20週間 | $6,000 | ¥600,000 |
専門コース(Certificate 3-4)費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
入学金 | $0 | ¥0 |
学費(Certificate 3-4 0.5年間) | $4,515 | ¥451,500 |
留学会社費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
国内手続きサポート費用 | – | ¥99,000 |
渡航費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
航空券代金 | – | ¥100,000 |
海外留学生保険 | – | ¥200,000 |
学生ビザ申請費用 | $1,600 | ¥160,000 |
学生ビザ申請に伴う保険 | $600 | ¥60,000 |
渡航後費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
滞在費 | $13,200 | ¥1,320,000 |
アルバイト収入 | ($8,640) | (¥864,000) |
その他実費 (旅行費や交際費など) | $1,200 | ¥120,000 |
合計:2,246,500円
CASE 3 ホバート 専門留学|専門学校:Tas TAFE
ホバートはタスマニア州の州都。世界で最もピュアな島と呼ばれるタスマニアのなかで最も大きな都市になります。
もっとも大きい都市とはいうものの、シドニーやメルボルンのように高いビルディングはなく、イギリスやアイルランドをグッとコンパクトにした印象の街です。週末には地元の野菜や果物、世界中の食べ物、アンティーク雑貨や名産のウールを利用した洋服など、愛でるだけでも楽しめるマーケットが開催される、かわいらしい都市です。
タスマニア州は、他州・他都市のある本州からは少し離れた場所(島)ですが、シドニーやメルボルンには飛行機でわずか2時間から2時間半程度とアクセスよく、日本からのアクセスに大きな不便を感じることはありません。
美しい自然やタスマニアにしか生息しない動物、古き良きオーストラリアの文化や歴史の残るタスマニア ホバートには、国内外から多くの観光客が訪れます。以前はリタイアした人々がのんびりと生活する場所として人気のある地域でしたが、最近は、ワークライフバランスを意識した若者にも人気のある地域です。
英語コース費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
入学金 | $0 | ¥0 |
学費 20週間 | $6,800 | ¥680,000 |
専門コース(Certificate 3-4)費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
入学金 | $0 | ¥0 |
学費(Certificate 3-4 0.5年間) | $7,500 | ¥750,000 |
留学会社費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
国内手続きサポート費用 | – | ¥99,000 |
渡航費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
航空券代金 | – | ¥100,000 |
海外留学生保険 | – | ¥200,000 |
学生ビザ申請費用 | $1,600 | ¥160,000 |
学生ビザ申請に伴う保険 | $600 | ¥60,000 |
渡航後費用
AU$ | 日本円 | |
---|---|---|
滞在費 | $12,000 | ¥1,200,000 |
アルバイト収入 | ($8,640) | (¥864,000) |
その他実費 (旅行費や交際費など) | $1,200 | ¥120,000 |
合計:2,505,000円
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「高い」と思われがちな高等教育機関への留学「専門留学」ですが、実は、通常の語学留学と比較し、大きな差額がない、それどころか、ややリーズナブルだということにお気づきいただけましたでしょうか。
上記は人気のビジネスコース、且つ、公立校の場合を想定し、ご案内をいたしております。専門学校のコースにはビジネス関連だけではなく、デザイン関係やIT、健康福祉、農業、翻訳・通訳など、さまざまなコースがあり、それらによってコース費用も異なります。詳しくは弊社までお問い合わせください。